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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 危険ドラッグよりヤバい漫画
じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

「もうエッチされてもいい!」危険ドラッグよりヤバい、“ドラッグルメ”なマンガ

●『中華一番!』のケシの実入りイカスミビーフン
 13歳の少年中華料理人マオが活躍するマンガ『中華一番!』にも、ドラッグルメなメニューが出てきます。「広州料理界の魔女」チェリンさんが作る、真っ黒いイカスミビーフンがそれです。

 チェリンさんは登場シーンからして火薬で食材を爆破したり、主人公マオの首のツボにこっそり鍼を打ち込んで味覚を失わせたりと、さすが魔女と言わんばかりのアウトローな行動を取るキャラでしたが、出来上がった料理もやはりヤバかった!

 イカスミビーフン食べた人たちの背景がドヨーンとまだらになって「な、なんだこれは」「止まらぬ」「お……恐ろしく後を引く味だ!!」とガツガツと食べまくります。そこへ試食したマオが「チェリンさんは料理人として絶対やっちゃいけないことをやったんだ!!」「この料理には禁断の調味料が使ってあるんだ!」とブチギレます。

 そうです、このイカスミビーフンに「ケシの実」が大量に使われていたのです!……って、試食して速攻で分かるマオ(13)も、実は結構なジャンキーなんじゃないかという疑惑がありますが、マンガではそこには一切触れられていません。まったく恐ろしいビーフンがあるもんですね。危険ビーフン、ダメ。絶対。

●『魔人探偵脳噛ネウロ』のドーピングコンソメスープ
 グルメマンガではありませんが、「魔人探偵脳噛ネウロ」に出てきたドーピングコンソメスープも、ドラッグ入りメニューとして有名です。

 ドーピングコンソメスープは、成功を呼ぶレストラン「シュプリームS」の至郎田(しろた)正影シェフが生み出した究極のメニューです。レシピも、実にアウトデラックス。

 鴨肉、チコリ、アスパラガス、ヴィネガー、塩、レモン皮、モリーユ、ポルト酒、砂糖、ハーブ・スパイス11種、コカイン、ヘロイン、覚せい剤、モルヒネ、ペンタゾシン、ステロイド系テストステロン、ヒト成長ホルモンhGH……後半は、ダイレクトに薬剤名が記載されてます。もう清々しいほどに真っ黒です。

 これらの数えきれない食材・薬物を精密なバランスで配合し、特殊な味付けを施して煮込むこと七日七晩!! 血液や尿からは決して検出されず、なおかつすべての薬物の効果も数倍、血管から注入る(たべる)ことでさらに数倍!! これがドーピングコンソメスープだ!!……血管から注入って、それもうコンソメスープじゃなくていいじゃん。

 ちなみに、コンソメスープを血管から注入(たべ)た至郎田シェフは、筋肉ムキムキの超人ハルクみたいなバケモノになっちゃいます。危険コンソメスープ、ダメ。絶対。(しつこい)

●『鉄鍋のジャン!』の幻覚キノコ入りスープ
 最後にご紹介するのは、やはり中華料理のマンガで『鉄鍋のジャン!』。このマンガほど、ドラッグルメ度が高いマンガもなかなかありません。

 全日本中華料理人選手権大会で主人公のジャンが審査員に振る舞ったキノコスープが、実は二種類のキノコをブレンドして幻覚興奮成分を発生させたマジックマッシュルームスープなのでした。当初、審査員は「まあまあだ」「なかなかですな」という評価で、採点も10点満点中5点とか6点とか平凡なものでしたが、しばらくした後、審査員たちが瞳孔の開ききった目で「す……すまんがやっぱりもう一度、もう一度味見をしたい」「ぱふぅ」などと言いながらスープを飲み干し「10点満点で100点ぐらいすばらしい」「1万点いや5万点と書いてやる!」などとわけのわからないことを言い始めます。ていうか、なんで5万点。逆に中途半端だろ……。

 『鉄鍋のジャン!』は、この幻覚キノコ入りスープ以外にも危険なメニューが多数出てきます。食べると体がピクピクして動けなくなるケシの実入り麻婆豆腐が出てきたり、食べると脳内麻薬物質エンドフィンを分泌させる子羊のローストが出てきたりして、まさに無法地帯。ドラッグルメの王者と呼ぶにふさわしい存在なのです。

 というわけで、皆さんの人生に決して役に立つことのない、危険ドラッグよりヤバいドラッグルメマンガの世界をご紹介しました。ちなみに日本では、アンパンの上にケシの実が乗っているやつがありますが、あのケシの実は体に無害で安全なものらしいですよ。安全安心にドラッグルメしたければ、アンパンがオススメですね!
(文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)

最終更新:2019/11/13 17:23
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