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日刊サイゾー トップ > 海外  > 平昌五輪“長野共催”案に皮算用

現実味を帯びてきた平昌五輪“長野共催”案に、賛成派が皮算用「東京五輪も韓国共催にすればいい」!?

Winter_2014_Candidate_City-.jpg平昌の竜平スキーリゾート(Wikipediaより)

 IOC(国際オリンピック委員会)が12月8日の臨時総会で五輪の分散開催を容認したことによって、にわかに現実味を帯びてきた2018年平昌冬季五輪の一部競技・長野開催問題。一部競技分散開催地の候補が日本の長野市ということもあって、韓国の反応は過敏だ。


 最近は実娘のナッツ・リターン問題ですっかり窮地に立たされている、大会組織委員会のチョ・ヤンホ大会委員長が「平昌のすべての競技場建設が始まっているし、原案通りにすべての競技を韓国で開催することを希望する」と反対の意を示せば、パク・クネ大統領も「3度の立候補でやっと誘致した大会であり、すでに各競技場の建設が始まっている段階で分散開催を論議するのは意味がない」と、猛烈に反対の意をあらわらした。大手メディアでも、「韓国の国民情緒的に容認できない」という論調がほとんど。韓国内の対日感情を考えると“言語道断”という雰囲気が伝わってくるが、実際には国民総一致で猛反対というわけでもないらしい。世論調査機関「リハルメーター」社が成人男子500人を対象にした調査によると、日本との分散開催を「反対する」が50.5%と過半数を超えていたものの、「賛成する」も29.1%にも上っているのだ。

 10人のうち3名が賛成する背景には、競技場建設の進捗率12%という準備状況の遅れもさることながら、仮にすべてのスタジアムが完成しても“借金まみれ”になることが、火を見るよりも明らかだからだろう。6会場の競技場の総建設費用は、約7,000億ウォン(約700億円)。韓国政府は、そのうち25%を平昌がある江原道に負担するよう打診しているが、財政自立度がわずか21.6%にしかならない江原道が1,750億ウォンを負担するのは簡単ではない。さらに、五輪開催後も活用の見通しが立っていないだけに、“負の遺産”として借金だけが地元民に重くのしかかる。今年9月にアジア大会を開催した仁川市も、スタジアム建設などの過剰投資で1兆ウォンを超える借金ができたことが明るみになり、地元市民はもちろん、韓国中から批判されている。日本分催に賛成する人々は、「そうした過剰投資を避けるためにも、隣国との分催は打開策になる」と見ている。国立ハンギョン大学のチョ・ギュソン副総長などは、「むしろ分催を機に、韓国と日本が本当の良き隣国関係になる機会だ」としているほどだ。 

 表面的には日韓関係改善への切り札になりそうな言い方だが、チョ副総長は「2002年サッカーW杯でも日本と共同開催し、我々が主導権を握って進行して世界に韓国の底力を見せ付けた」「2020年東京五輪の種目のいくつかを韓国で開催してはどうだろう」ともコメント。チョ副総長だけではなく、東亜大学のスポーツ科学学部のチョン・ヒジュン教授も、「2018年平昌五輪のいくつかの競技を日本で開催する代わりに、2020年東京五輪の一部競技を平昌で行えばいい。国家的な次元はもちろん、江原道の道民の実質的な利益を考えると、とてもいい提案。正直、冬季五輪よりも夏季五輪のほうがもっと大きいので、江原道の財政赤字解消にも役立つ」とラジオ番組で語るなど、日本分催賛成派はどこかピントのズレたことを言っているのだ。

 そもそも分催が議題に上がった原因は韓国にあるはずなのに、それを棚に上げるどこかろか、日本のものまで自分たちのものにしてしまおうという韓国の厚かましさ。ただただ、呆れるしかない。

最終更新:2014/12/23 18:00
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