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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 「K-PRO」代表に聞く

月3,000人以上を動員する「K-PRO」児島気奈代表に聞いた、お笑いライブシーンの今

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――ちなみに、児島さん自身が芸人として活動していたこともあったそうですね。

児島 それも高3ぐらいのときですね。やっぱり、いずれ主催をするのであれば、自分でも舞台に立って、スベるとかウケるの感覚とか、芸人さんと同じ気持ちを経験したほうがいいなと思って。自分でネタ書いて、これじゃダメだなって思いながら。芸人としては、すごいつまんなかったと思います(笑)。

 最初は自分を誘ってくれた女の子とコンビを組んだり、別の男の子とトリオを組んだりしながら。その後、急に2人がいなくなってピンでやったりもしていました。あと、MCのアシスタントをやったり、アルバイトついでに、ちょっとしたキャラクターのイベントショーで司会進行をやったり。そうやって3~4年ぐらいは自分でも舞台に立つ機会がありました。

 芸人さんがどういう舞台だったら一番テンションが上がるかとか、お客さんの少ないライブではどうしても本気が出せないとか、そういう気持ちもなんとなく分かるようになったので、それは自分で経験しておいてよかったなと思います。

――お笑いライブの主催を始めたのはいつですか?

児島 2003年ぐらいから、月1ぐらいのペースで自分を中心に人を集めてやるライブみたいなのはちょこちょこやっていたんですけど、「K-PRO」と名乗って自分が主催者として活動を始めたのは2004年からですね。

――最初から、お客さんはたくさん入っていたんでしょうか?

児島 一番初めは入りましたね。新宿Fu-(新宿永谷ホール)に、100人くらいギューギューに入って。それはたぶん、そのとき出ていただいた芸人さんの力と、ご祝儀的な意味で1回目だから見に来ようという友だちが多かったからだと思います。ただ、そこで満足しちゃって、次にチラシ配ったりといった努力を何もしなかったら、2回目には30人くらいしか入らなかったんです。やっぱり30人だと、会場がスカスカに見えちゃって。

 そのとき出てもらった芸人さんに「僕らはお客さん少なくても、ちゃんとやりますよ」って、たぶんいい意味で言ってもらったんですけど、自分ではそれがすごく悔しくて。こんな恥ずかしい舞台に芸人さんを立たせちゃダメだな、って思って。次からはきちんと告知に力を入れて、がんばるようになりました。

――お笑いライブにお金を払って来てもらうというのは、なかなか大変なことですよね。

児島 私が手伝っていた先輩の主催者さんも、よく言っていたんです。「お客さんに時間とお金と足を使わせてライブは成り立っている。その3つを動かすのが一番難しいんだぞ」って。意識はしているつもりだったんですけど、どうしてもサボりの気持ちが出ちゃうので。それはいまだに毎日考えていて、忘れないようにしてます。

――現在、K-PROのライブはどれも連日満員ですごく盛り上がっているように見えます。そういう状況になったのは、どうしてだと思いますか?

児島 まず、一回来てくれたお客さんには、もう一回足を運んでもらうような工夫をする、っていうことですね。あと、2010年頃にネタ番組ブームが終わって、ライブも少なくなって、なかなか芸人さんのネタを見る機会がなくなっていったんです。そこで一番助かったのが、芸人さんに口コミしてもらえたことです。

 私自身もあとから聞いたんですけど、ライブ後にお客さんが芸人さんに話しかけたりしたときに、芸人さんが「K-PROのライブは面白いから、見に行ったほうがいいよ」って言ってくれたらしいんです。

 そこでお客さんがK-PROを覚えてくれて、足を運んでくれたっていうのがあって。ブームが終わり、ライブに来るお客さんの絶対数がどんどん少なくなっている時期に、そのおかげでなんとか助かったと思っています。

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