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AKB48がシングル総売上3,100万枚突破! B’z超えに危機感「音楽業界は指針を見失う」

watanabemayu0805.jpg撮影=岡崎隆生

 先月26日にリリースされたAKB48の38thシングル「希望的リフレイン」(キングレコード)の初動売り上げが、約113万枚を記録。日本最多となる通算20作目のミリオンを達成した。


「前シングル『心のプラカード』が初週約100.6万枚と、ミリオンギリギリだったため、連続記録更新が危ぶまれていた。しかし、今作は大握手会に加え、最高22万4,800人が参加できる大サイン会も実施。くじによる抽選が行われたため、ファン1人当たりの購入枚数が大幅に増加したといわれている」(芸能ライター)

 AKB48はこれで、デビュー以来のシングル総売り上げ3,111万枚を記録。現状、首位はB’zの3,544万枚だが、早ければ来年中にも届きそうだ。

 この事態に、あるレコード会社関係者は危機感をにじませる。

「これまでの音楽史を作り上げてきたB’zの記録が“握手会アイドル”に抜かれるわけですから、ますます多くのミュージシャンが指針を見失うでしょう。かつてチャート上位を狙い奮闘していたベテランミュージシャンたちも、“アイドルの握手会には勝てない”と、もはや諦めモード。アプローチを狭め、“固定ファンを大切にする”という方向にシフトしています。音楽業界は今後、精神的にもますます厳しい状況に突入しそうです」(同)

 もはや“特典合戦”と化した音楽業界だが、今夏にはエアーバンドのゴールデンボンバーが、「多くの人がCDとは、音楽とはを考えるきっかけに」との思いから、ノー特典シングル「ローラの傷だらけ」(Zany Zap)をリリース。それまで行っていた握手会等の特典を付けず、ジャケットも1種類であった。

 その結果、売り上げは前作の3分の1以下に。鬼龍院はブログで、「僕たちのCDの売り上げ枚数でいうと、音楽は特典に勝てない」と現実を受け入れ、「今回このように売ったことで、特典に埋もれていた音楽に、僕もみんなも向き合うことができた」と前向きに綴った。

「昨今の音楽業界の惨状は、特典商法以前に、デジタル時代の到来が大きい。現状、音楽データ配信サービスは儲からないため、今後もお金を生むための試行錯誤が必要」(同)

 商業ミュージシャンのキングであったB’zを、ついに射程圏内に収めたAKB48。日本の音楽業界に、未来はあるのだろうか?

最終更新:2014/12/04 12:14
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