貧困世帯のJKに忍び寄る、“性春”の甘い誘惑「スカウトマンが校門前に出没するケースも……」
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
筧千佐子容疑者(67)が京都府警に殺人容疑で逮捕されてから、連日ワイドショーは彼女のことを放送しているが、みな同工異曲。週刊誌も同様である。
だが、今週の新潮は「これぞ週刊誌」という視点から事件に迫っているので、紹介しよう。
府警が彼女の自宅など数カ所を家宅捜索して千佐子名義の通帳を10冊以上押収したが、銀行口座の残高はゼロだったという。彼女が“稼いだ”10億円もの大金は、一体どこに溶けて消えてしまったのかを追っているのだ。横並びから一歩抜き出た切り口である。
捜査幹部が重い口を開いてこう語っている。
「千佐子はマンション投資をしていたし、ねずみ講に手を染めていたのも事実。しかし、そんなもの10億円という大金からすれば端金に過ぎない。彼女が大枚を叩いて投じていたのは、ありとあらゆる金融商品。良い時もあったようだが、最終的に約8億円を損している」
彼女が一番熱心だったのは、先物取引だったという。だが、先物取引に関しては元銀行員の彼女も素人だから、毎回勝てるはずがない。「死の自転車操業」(新潮)といったところだが、彼女が投資していた先物取引の種類を、府警担当記者が説明する。
「初期段階は、比較的値の安定している金。次第にパラジウムや白金などの、ハイリスク・ハイリターンのギャンブル性が高いものにシフトして、途中からは一任勘定という方法で投資していました」
一任勘定とはどんな運用方法なのか。先物会社社員がこう話す。
「一任勘定とは、取引内容をすべて我々に任せることを言います。つまり、丸投げですね。ただし、投資家の自己責任の原則に反するので、法律で基本的には禁じられています」
それを知っていてあえてやったのであれば、彼がやったことは犯罪で逮捕されても不思議ではないそうである。
先の府警担当記者も「千佐子の犯行の動機は、金銭欲。その異常な欲求を利用した先物会社の営業マンは、彼女が夫を殺害して遺産を手にしていたことに薄々気づいていたはずです」と指摘している。
欲に目がくらんだ女と、その女のカネを奪い取った営業マン。どちらが本物のワルなのか。これからの捜査が見物である。
今井照容氏責任編集の「文徒」(12月2日)に、オリコンの「2014年年間“本”ランキング」が発表されたという記事がある。
オリコンが発表した「2014年年間“本”ランキング」(集計期間:2013年11月18日~2014年11月16日)。
「BOOK総合」で1位に輝いたのは、予想通り『妖怪ウォッチ2元祖/本家 オフィシャル攻略ガイド』(小学館)であった。
2位『人生はニャンとかなる!』(文響社)、3位『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』(アスコム)、4位『妖怪ウォッチ オフィシャル攻略ガイド』(小学館)、5位『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)、6位『まんがでわかる7つの習慣』(宝島社)、7位『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社)、8位『村上海賊の娘 上』(新潮社)、9位『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、10位『アナと雪の女王』(偕成社)。
『妖怪ウォッチ』で、小学館が2冊ランクインさせている。『妖怪ウォッチ』が同社にとってカミカゼであったことがわかる。何しろ小学館が刊行した関連本は、13作230.3万部にも及ぶ。出版の面白さは、文響社が他の大手出版社を押しのけて2位にランクインしていることだ。ダイヤモンド社が2冊をベスト10にランクインさせていることも、特筆すべきだろう。アスコムは相変わらずタイトルが上手だ。そうそう、2014年はミリオンセラーがゼロとなったことも忘れてはなるまい。講談社の本が一冊も入っていないことも言及しておきたい。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事