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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 小4なりすましサイト騒動を総括
ITライター柳谷智宣の「賢いネットの歩き方」第56回

ネットでの偽装やねつ造は絶対にバレる! 「小4なりすましサイト」騒動に見る、最新ステマ事情

 さて、ではドメインとメタデータまで気を回して隠ぺいした場合、どうなっただろう。もくろみ通りの効果を上げられただろうか? しかし、誰がどう見ても大人が作っているし、リツイートしたり称賛している人たちが同じレイヤーにいる人なのは一目瞭然。ヘタをすれば、特定の組織が仕掛けたようにも見えてしまう。もちろん、ねつ造という言い訳できない行為をしているので、巻き込んだ人たちすべてに迷惑をかけることになる。

 こだわるなら、本当に小4の子どもに文章を書かせて、“お下がり”という設定の古いiPhoneで撮影して、無料ブログにアップすべきだった。Twitterもありだが、ハッシュタグはなし。リプライには反応せず、手書きの紙を撮影した画像だけを時々投稿していれば、即バレはしないだろう。しかし、これもいつかは無理が来る。ネットユーザーは、鏡に映った小さな映像から場所を特定したり、端しか映っていない紙から雑誌や新聞の発売日などを判別する。結局、いつかはボロが出て、その時は子どもを含めて仕掛けた人間が総攻撃を食らうことになる。

 ステマやねつ造は、いまや非常に難しくなっている。万人の目に触れても破たんしないように作るには、ハイレベルな知識と手間が必要になる。ソニーや食べログといった企業のステマもすぐにバレているので、事実上ほぼ無理と考えたほうがいい。ネットをちょこちょこ使って世論を誘導してやるぜ、などと考えているなら、即座に中止することを強くお勧めする。
(文=柳谷智宣)

最終更新:2014/11/26 21:00
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