高倉健が元・名物編集長に漏らした本音?「俳優をやるのはカネのため、一生の仕事ではない」
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
今度の衆議院選では、沖縄の基地固定化をもくろむ安倍自民党へ、本土の人間が「ノー」を突きつけるかどうかも問われるのである。
しかし、沖縄知事選の最中もそうだったが、週刊誌の沖縄への関心のなさはどうしたことだろう? 先週、文春が「沖縄知事選“最強の官房長官”敗れたり」をやっただけである。
菅官房長官は選挙中に沖縄入りし、県が望んでいるユニバーサル・スタジオ誘致に協力するなどと、露骨にカネをちらつかせて仲井真氏の応援をしたが、仲井真氏は惨敗した。菅の威信は地に堕ち、解散が早まったために間違いなく辺野古移転問題は総選挙の争点になる。
今度の選挙に橋下徹大阪市長が出馬するのか? 小渕優子はどうか? 石原慎太郎は引退するのかなど、各誌書いているが同工異曲で目新しい情報はない。
ポストは「295選挙区&比例区完全シミュレーション」して、「安倍自民過半数割れ」すると報じている。
それは、自民党王国と呼ばれる自民党岐阜県連の県議や市議、支持団体幹部たちが解散表明の3日前(11月15日)に、こう決議したことである。
「県内の業界団体の大半から『仕事はあるが、利益が出ない。いつもの年より厳しい年末になる。選挙をやっている余裕はない。選挙が年末商戦に響く。何のための解散なのか、意味がよくわからない』と反対や疑問視する声が相次いで出ている」
さらにポストによれば、自民党は去る11月15~16日に重点選挙区の情勢について独自の世論調査を行ったという。しかし幹部たちは、結果を見て色を失った。
「1か月前の10月に行った調査では、いま解散しても重点選挙区の取りこぼしはほとんどないという圧勝の数字が出た。官邸は気を強くして解散へと舵を切ったが、今回の調査では有権者の空気がまるで変わり、厳しい選挙区が大きく増えていた。明らかに逆風が吹き始めている。自民党支持層を固めていないのが大きい。逆風を止められなければ、短期決戦でもわが党は40~50議席ぐらい減らす可能性があると党執行部は青くなってきた」(自民党選対幹部)
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏もこう語る。
「小沢(一郎=筆者注)氏はここぞというときには隠密行動で仕掛ける。最近も、維新の橋下共同代表や政敵の間柄と見られている民主党の前原誠司・元代表と会談して非自民勢力結集の必要性を説いたという情報がある。リアリストの小沢氏は新党がすぐには無理でも、民主と維新が中心になって全国に野党統一候補を立てることで自民党と互角に戦う体制をつくることが重要と分析しており、非自民勢力結集を自分の最後の仕事と考えているのではないか」
ポストのシミュレーションでは、自民党は現有295議席から60議席以上減らして、単独過半数割れの231議席という衝撃的な惨敗予測となったというのだ。
意外な安倍自民党の逆風に、安倍首相は北朝鮮と組んで選挙中に拉致被害者の「生存発表」という大陰謀を考えているとポストは報じているが、この数字は安倍を慌てさせる数字であることは間違いない。
現代も50議席減り、選挙後一気に倒閣へ動くと読んでいる。
米プリンストン大学教授のポール・クルーグマン氏は安倍総理と会談をしたが、「いますぐにでも消費税を5%に戻すべきだ」と言っている。同様のことを、世界的投資家のジム・ロジャーズ氏も言っているのである。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は、こう分析している。
「常識的に考えれば、与党は議席を減らします。前回の12年の衆院選で自民党は大勝しましたが、実は小選挙区での得票率は、大惨敗を喫した09年の衆院選に比べて、わずか4%強しか増えていません。(中略)今回の選挙では野党の候補者調整がうまくいけば、自民党の負ける小選挙区が出てきます。もし40議席から50議席を減らすことになると、安倍政権の先行きに暗雲が漂い、来年9月の総裁選での再選に暗い影を落とすでしょう」
政治評論家の浅川博忠氏も、
「協調が完全にうまく行けば、野党合わせて200議席に届く可能性もある。今のままでは難しいと私は予測していますが、何かきっかけが起これば、わからない」
安倍政権批判では、舌鋒鋭い大橋巨泉氏が現代でこう書いている
「安倍の真意を読み解こう。今までもたびたび書いてきたが、彼の本当にやりたい事は、『憲法改正』であり『集団的自衛権』である。しかしこれを争点に選挙をしても勝てない。原発再稼働をテーマにしたら確実に負ける。だから支持率が高く、野党が分散して弱いうちに、特に争点のない選挙やって、とりあえず勝っておこうという、憲政史上かつてない、ふざけた解散なのだ。日本はマスコミがだめだから、あたかも安倍が、豪州のG20で大活躍したように報じているが、実際に豪州にいたボクは、あちらの新聞やテレビに、安倍が大きく取り上げられていたのを、見たことがない」
安倍首相のもくろみ通りには行かない雰囲気が出てきたと、私もそう思う。
(文=元木昌彦)
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