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週刊誌スクープ大賞

高倉健が元・名物編集長に漏らした本音?「俳優をやるのはカネのため、一生の仕事ではない」

 今週の1位は、安倍首相の大義なき解散についての各誌の記事を取り上げた。これほど解散する大義のない税金無駄遣い選挙は、前代未聞である。各誌選挙予測をやっているが、自民党が現有議席を減らすことは間違いないものの、それでも単独過半数確保はするだろうという見方が大勢のようである。

 飯島勲内閣参与は文春で「電撃解散で自民は議席を上積みする」とまで言っている。その根拠はこうだ。

「四十三年間の永田町暮らしの経験から見て、間違いなく自民党は現有勢力から上積みをするよ。(中略)民主党がいくら慌てて候補者をかき集めて擁立しても、知名度のない新人が当選するわけないからさ。またもや議席減でしょうね。だいたいね、解散して公示、投票と流れていくこんな短期間で選挙結果がどうこうなんて、ほとんど何の関係もないんだよ。どんなに遅くても公示日の時点で九割の議席は当落が固まっている。その後の十日間余りは残り一割の戦いでしかないのよ」

 ポストの連載で長谷川幸洋氏も、こう書いている。

「民主党はもともと増税に賛成だ。舞台裏では財務省があの手この手で増税根回しに動いていた。そこで安倍首相が先送りを言い出せば、政権を揺るがす大政局になったのは間違いない。大手マスコミはほとんど増税賛成だから結局、安倍は先送り断念に追い込まれただろう。そうなったら政権の求心力が低下する一方、景気は悪化するので最終的に政権が崩壊してもおかしくない。それどころか、増税せざるをえなくなった安倍政権は財務省にとって、もはや用済みである」

 そうさせないために、安倍は解散に打って出た。その結果、増税派も雪崩を打って先送り容認に動いた。「戦う前から安倍首相の完勝である」というのである。

 そんなバカなことがと、私は思うが、選挙民の最大の悩みは「自民党は嫌だけど、入れたい政党がない」ということだろう。そういう人は共産党か、それが嫌なら公明党でもいい。今度の選挙は争点がないといわれる。飯島氏の言うように、野党がバラバラだから自民は負けないとタカをくくり、単独過半数を維持したらアベノミクスが支持されただけでなく、原発再稼働も特定秘密保護法も憲法九条を蔑ろにしたこともすべて信任されたと、安倍首相は言い出すに決まっている。

 そうさせてはいけない。この選挙を通じて国民の意思を表明するためには、自民党を勝たせないことだ。

 潮目が変わったと思わせてくれたのが、沖縄県知事選挙だった。翁長雄志氏が現職の仲井真弘多氏を10万票もの大差で破り、当選した。日米両政府が普天間返還に合意した1996年以降の5回の知事選挙で、はっきり辺野古移転反対を掲げた候補が勝利したのは初めてである。

 翁長氏は当選直後のインタビューで、おおよそこう述べた。

「本土の0.6%の土地に74%の基地を69年もの間押しつけてきた日本の民主国家としてのあり方が問われた。この沖縄の民意を無視することは認められない。安全保障は日本国民全体で引き受けるべきだ。安倍首相のなかには沖縄が入っていない気がする」

 これに対して政府は「知事選は基地問題に対する県民投票ではない」「過去の問題だ」と切り捨て、国が動き出し(仲井真)知事が承認したものを覆すことは法的にもできないと主張している。

 確かに辺野古移設を白紙に戻し、県外移設を実現することは容易ではない。しかし、今度の選挙ではっきりしたことは、基地を押しつけられ、切り捨てられ、忘れられ「侮辱のなかに生きてきた」沖縄の人々の怒りが沸点まで高まっているということである。

 私は常々「沖縄から日本が変わる」といってきた。沖縄の意思はひとつにまとまった。今度は、本土の人間が意思を表明する番である。本当の意味で「戦後」を終わらせるために、これまで沖縄の人たちが味わった悲しみや怒りを我がこととするのは言うまでもない。

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