電話・メールNG、送料負担、ネットはYahoo!ID必須……Tカードの個人情報提供停止手続きに非難ごうごう
#賢いネットの歩き方
今年8月19日、カルチュア・コンビニエンス・クラブから、筆者宛に共通ポイントサービス「Tポイント」会員向けのメールが届いた。Tカードの利用規約が11月1日に改訂され、個人情報を第三者提供するという告知と、個人情報提供の停止方法の案内だった。早速、提供停止手続きをしたのだが、ちょっとびっくりすることが相次いだ。案の定、間を置かずにネットで大炎上することになった。
まず、個人情報を第三者に提供されたくない場合は、明示的に本人が手続きを行う必要があるという。何もしないユーザーの個人情報は、基本的に利用されてしまうのだ。しかも、電話や問い合わせフォームからは停止手続きができず、ウェブか郵送で行う必要がある。しかも! 郵送の場合は免許証コピーなどの本人確認書類が必要な上、簡易書留で送らなければならない。驚くべきことに、郵送料はユーザーの負担となる。
当然、コストがかからないウェブから手続しようと思ったら、なんとTポイントカードにひも付けられたYahoo!JAPAN IDが必要になる。今回は記事執筆のために仕方なくサインインしたが、Tポイントカードには免許証などで本人確認済みの純度の高い個人情報が含まれるので、ひも付けるYahoo!JAPAN IDはよく考慮したほうがいいだろう。
サインイン後、個人情報の提供を停止する作業を行う。提供先は81カ所だが、まとめてチェックを外せるので助かった。しかし、今後、個人情報の提供先が追加される場合、ユーザーは再度手続きをしなければならないようだ。つまり、定期的に情報をチェックする必要があるのだ。
個人情報を提供するメリットとしては、購買履歴などをもとに、品ぞろえや商品開発を充実させたり、利用状況に応じた特典の強化などが挙げられる。とはいえ、筆者は欲しい商品は自分で探して買うので、やっぱり個人情報が漏れないほうがありがたい。
ビジネスなのだから、個人情報の収益化は理解できる。しかし、今頃になって突然というのは困るし、いろいろな制限もなくしてほしい。同様に個人情報を扱う携帯電話会社などのように、電話でも提供停止手続きを受け付けるべきだし、郵送の場合は料金支払い済みの封筒を送ってくるべきだろう。ウェブ手続きも、Yahoo!JAPAN IDとのひも付けなしでできなければおかしい。
今回、提供停止手続きは行ったが、追加分も自分でチェックしろと言うなら、退会するしか選択肢がなくなりそうだ。
(文=柳谷智宣)
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