「女って怖えぇ」は通じない。男性は嫁姑問題や自身に潜む「女」とどう向き合うべきか
――反省してくれる男性が多ければいいのですが……。
水島 でも、反省してくれないような人と、いつまでも結婚生活を続けていてもしょうがないですよね。
――そう考えると、表立っては「性格の不一致」「価値観の違い」といいつつも、嫁姑問題が離婚原因になっている人も多いのでしょうね。
水島 そう思いますし、それでいいんだと思います。つまり、親離れできていないというのは、結婚する準備ができていないということですから。それで妻に離婚されてしまうのはしょうがないんですよ。
――男性は親離れしにくく、「家族を持つ」という概念自体が持ちにくい?
水島 男性側にとって、「家族を持つ」というのは、ちゃんとお給料を稼いで家族を養うとか、家を買うとか、そういうことだと思っているんじゃないでしょうか。それが、親離れの最終形という感覚なんでしょう。ただ、
夫側もかわいそうで、嫁姑の板挟みになって駅の線路に飛び降りた人がいると報道で知りました。その人は無事だったみたいですけど、「すべて自分が悪いんだ」と抱えてしまったみたいです。
――男性側も嫁姑に関して、あきらめる気持ちを持っていたほうがいいんでしょうか?
水島 あきらめるというか、「すべてが解決できるわけじゃない」という心づもりはあったほうがいい。どっちかといえば、嫁に付くのが本筋で、その上で余力があれば母の面倒を見る。そのあたりがいいバランスだと思います。
――嫁に付くのが本筋だと理解している男性は少ないと思うのですが……。
水島 親不孝のように感じてしまうんでしょうね。実際に自分が大人の男として子どもを持ち、ちゃんと立派になっていくことこそ、親孝行なんですよ。「親に愛してもらったから、それを返していかなきゃいけない」じゃなくて、「親に愛してもらったら、自分の子どもを愛す」べきで、その理解が不十分だと思います。「あんなにかわいがってくれた母親を見捨てられない」という男性もいますけど、そのときに自分の家庭はどうなっているのかをちゃんと見たほうがいい。妻がイライラして、子どもが劣悪な環境で育っている、なんてケースも少なくないですよ。
――「配偶者は親とは違う」ことを自覚していないと危険ですね。
水島 そう! 配偶者は常に努力していないと離れてしまう存在だし、親は逆に親離れしようと努力しても絶対に離れない存在だから、配偶者にこそ努力を向けなきゃいけない。だって、配偶者は他人ですからね。
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