ST専属モデル・中条あやみ、森川葵ら注目の美少女が勢ぞろい!『劇場版 零 ゼロ』
#映画
今週取り上げる最新映画は、山間の女学園を舞台に美少女たちが狙われるホラーと、同窓会を機に高校時代の封印された真実が明らかになるミステリー風味のドラマ。いずれも、女性たちの心理や感情が丁寧に描かれた邦画2作品だ。
『劇場版 零 ゼロ』(9月26日公開)は、人気ホラーゲーム『零』を『黒鷺死体宅配便』などで知られる作家・大塚英志がノベライズし、それを実写映画化した作品。山間の全寮制女学園で、アヤは「自分が死ぬ」という幻に襲われ自室に引きこもってしまう。そのころ学園内で、アヤそっくりの少女が写った写真を見た生徒が次々と失踪し、水死体で発見される。アヤは、クラスメイトのミチとともに、事件の真相を追う。
主演の2人、「Seventeen」専属モデルの中条あやみと森川葵をはじめ、主要キャストにモデル出身や子役時代から活躍する美少女たちがそろい、ガールズラブ的なムードも。特にアヤ役の中条あやみは、浮世離れした美しさとスタイルの良さでストーリーに説得力を与えている。この映画主演を機にファン層が一気に拡大しそうな新星だ。メガホンを取ったのは、『リアル鬼ごっこ』シリーズなど、ホラー作品を多数手がける女性監督・安里麻里。イタリアのクラシックなホラー映画を思わせるゴシックな雰囲気、緻密なストーリー構成、音声を繊細にコントロールした恐怖演出が印象に残る1本だ。
『太陽の坐る場所』(10月4日公開)は、直木賞受賞作『鍵のない夢を見る』などで知られる人気作家・辻村深月の同名ミステリー小説を、水川あさみと木村文乃の主演で映画化した作品。高校時代、クラスの女王として君臨していた響子(水川)と、物静かに彼女に寄り添っていた今日子(木村)。しかし、ある出来事をきっかけに2人の立場は逆転する。卒業から10年後、響子は地元地方局のレポーターとしてくすぶり、今日子は東京で人気女優として活躍していた。定期的に開かれていた同窓会に、響子が久しぶりに出席したことがきっかけで、封印されていた過去の真実が徐々に明らかになってゆく。幹事役の島津(三浦貴大)は、今日子にも出席してほしいと懇願するが……。
『ストロベリーショートケイクス』『スイートリトルライズ』など、女性の内面を繊細に描くことに定評のある矢崎仁司監督がメガホンをとった。水川あさみは、痛々しいこの役をよく受けたものだと感心させられる。木村文乃と高校時代の今日子役・吉田まどかは、雰囲気がよく似ているし、どちらも素晴らしい演技。原作小説と映画を比較すると、ラストを含め重要な要素がいくつか省略されており、映画だけ見るともやもやした疑問が残るかもしれない。ぜひ小説も読んで、それぞれの魅力を楽しんでいただきたい。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『劇場版 零 ゼロ』作品情報
<http://eiga.com/movie/80311/>
『太陽の坐る場所』作品情報
<http://eiga.com/movie/79724/>
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