甘くない秋のスウィーツ「モンブラン風冷やし月見そば」
#100均3品食堂
100円ショップで売っている商品から3品を厳選し、それだけを材料とした料理に挑戦してみようという試みの第14回。
季節はもう秋。秋といえば栗。栗を使ったスウィーツといえばモンブラン。私はモンブランが大好きなのだが、ここはあえて変化球的なモンブランに挑戦してみたいと思う。その名も「モンブラン風月見そば」である。
まず用意するのが、そばとおにぎり。このおにぎりはモンブランの土台になる部分である。これはなんでもいいのだが、そばに合わせて赤飯をセレクトしてみた。50円引きの見切り品だ。
そして栗の代わりとなるのが、卵である。卵の黄身が栗となり、白身が生クリームになるのだから、無駄がないとはこのことだ。
まずは卵をゆでて、温泉卵を作る。鍋にお湯を沸騰寸前くらいに沸かして、そこに生卵を入れたら、フタをして15分ほど放置。
取り出して氷水でよく冷やしたら、たぶん温泉卵になっているはず。
さてさてと卵を割ってみると、なかなかいい感じの仕上がりである。
白身の隙間から現れた黄身が、栗に見えないことも無い。というのは無理があるかな。
続いては、濃縮タイプのめんつゆに、カレー粉を混ぜておく。これを和えることで、そばがマロンクリーム風になるはずだ。
もちろん味のではなく、色の話である。
このたれに、ゆでて氷水でしめたそばを和えれば、それはもうマロンクリーム。
どちらかというと、マロンクリームの食品サンプルっぽいかな。
さあ、ここからは盛り付けである。まずは、お皿に赤飯のおにぎりをポンと置く。
赤飯である必要はまったくないのだが、実際に作ってみると、これがちょうどいい大きさだった。
カレー味のめんつゆで和えたそばで、赤飯おにぎりを包みこむと、そこにあるのはモンブランである。
そばをカレー粉でうっすら黄色くしたのも効果的だ。
おにぎりで底上げした高さが、そばをマロンクリームに見せている。これはすごい発見かもしれない。
そこに、温泉卵を白身からそっと入れる。
もちろん生クリーム、そして栗のシロップ煮のイメージである。
ちょっと栗役の卵が大きすぎたようだが、これは間違いなくモンブランだろう。
5メートルも離れたら、もうモンブランにしか見えないはずだ。これを見て月見そばと答える方がへそ曲がりである。
モンブランだ、モンブランだ、わーい。
食べてみると、ちょっと刺激的なカレー味の冷たいそばに、まろやかな温泉卵がベストマッチ。
そして食べ進めると、お赤飯が隠れているという驚きが面白い。
半熟状態の黄身で和えられたそばが、さらにマロンクリームっぽいかもしれない。これは最初にそばと黄身を和えてもよかったか。そして乗せる栗は、味噌漬けの黄身にしたら完璧かもしれない。
よし、次回はモンブラン風の焼肉定食なんてどうだろう。使うタレは、もちろんモランボンである。
(文=玉置豊)
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