「流行ってるなら、とりあえず乗っかる!」“渋谷のカリスマ”あっくんの飽くなきミーハー魂
#インタビュー
■流行を作るのは難しいから、流行に乗っかったほうがいい
――ご両親は息子が渋谷で何をやっているのか、理解しているんですか?
あっくん 当時は、ただ単に遊んでるって思われてましたね。渋谷に来る前はペンキ職人として働いてたのに、仕事を辞めて渋谷にばっかり行って何してんだと。でも、そこから先輩の立ち上げた会社に入ったんです。当時、渋谷っていう市場に企業が参入し始めて、イベントで知り合った子たちもモデルとしてデビューしたりしてたんですけど、事務所に所属してるわけじゃないんで、大人たちから使われたい放題だったんですよ。じゃあ、その子たちを守って適正なギャラを交渉してあげようってことで、先輩が起業したんですよね。その会社に入って、ギャルモデルの子たちをマネジメントしたり、イベントを運営したりっていうことが仕事になりました。
――あ、そういう裏方的な仕事をしていたんですね。それがなんで、自分がCDデビューすることになったんですか?
あっくん ある時、レコード会社の人にイケてる人を紹介するっていう会があって、「歌を聴きたいよね」ってことでカラオケがある飲み屋に行ったんです。けど、レコード会社の人たちがズラッとそろっているから、みんな緊張しちゃって歌いだせないんですよ。そこで、盛り上げ魂に火が付いちゃって「じゃあ、とりあえずオレが歌いま~す」みたいな感じで歌ったら、それがレコード会社の人たちに刺さっちゃったみたいで(笑)。「彼で仕掛けてみよう」みたいな話になったんです。
――そこで、自分が前に出ることには抵抗はなかった?
あっくん もともと目立ちたいっていう気持ちは強かったんで。それに、芸能人になりたいって思ってた時期もあるんですよ。
――憧れてた芸能人とかいるんですか?
あっくん モーニング娘。が……。矢口真里ちゃんが大好きだったんですよ。中学1年生の頃ですけど、どうしても矢口真里と付き合いたいと思って、そのためには芸能人になるしかないなと。それで、オーディションに書類を送ったりしてたんですけど……まあ全部落ちましたけどね。そのほかにも、ゆずや19に憧れて、いきなりギターの弾き語りを始めてみたり。
――方向性がメチャクチャですよ!
あっくん 自分、超ミーハーなんで、時代時代で流行っている人たちが好きなんですよ。GLAYやL’Arc-en-Cielが流行ったらエレキギターをやってみたりとか……。
――デビュー曲がLMFAOの「PARTY ROCK ANTHEM」の日本語カバーになったのも、やっぱり流行っているから……ということなんですか?
あっくん そうですね。当時はどのクラブに行ってもかかってたし、YouTubeでも7億回再生とかいってましたからね。本当は、フォークギターを持って熱い歌を歌って、長渕剛みたいに、みんなが憧れるアーティストになりたいって思ってたんですけど(笑)。オレがそんなの歌っても誰も喜ばないし、話題にならないんですよね。自分のプライドとか意思とかは関係なくて、「あっくん」に対するニーズは何かって考えると、「あっくんが来ると盛り上がる」とか「笑える」「面白い」っていうことだから。結果的にカバー曲の「SHIBUYA PARTY ROCK NIGHT」も「日本人は、こういうことをやるからバカにされるんだよ」とか言われましたけど、それが話題になってすごくシェアしてもらえたんで、よかったと思います。
――なるほど、とにかく話題になることが最優先ってことなんですね。
あっくん みんなからも、「何がやりたいのか分からない」ってよく言われますけど、とにかく話題の人になりたいってことなんですよね。いきなり流行を作る人間になるのは難しいので、とりあえずは流行に乗っかったほうがいいと思うんですよ。一生懸命作っても、誰にも見てもらえなかったら意味がないじゃないですか。
――だから、最近も『妖怪ウォッチ』に乗っかって……。
あっくん そうですね(笑)。『妖怪ウォッチ』っていうのがどうも流行ってるらしいって聞いたんで、「渋谷ウォッチ」の「ヴァイブス体操第一」(https://www.youtube.com/watch?v=0m2Rfun8KOc)っていう動画を作ってアップして。そもそも「妖怪ウォッチ」ってなんなのか分かってないんですけどね。“ああ、ゲームなんだ……”くらいで。でも、超ミーハーなだけに、流行をかぎ分ける嗅覚だけは鋭いんですよ。
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