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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > キンコン西野、人たらしだった?
『サーカス! - Smile Academic Crazy Unique School -』開催直前インタビュー

キンコン西野が今度は校長に!「僕、世間からは非常に嫌われるんですけど、実は人たらしなんです」

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西野 大人ですね。あと、勉強コンプレックスがある人。クラウドワークス・吉田さんのお話なんかは、クリエイターの方が対象になってくると思うんですよ。僕、去年美大でゲスト講師やったんですよ。そこで、生徒さんが400~500人いたんですけど、作品発表するとしたら、個展したり、制作期間中の生活費だったり、画材買ったりと、お金が必要ですよね。そこで「みんな、そのお金をどうやって調達するの?」って聞いたら、やっぱりアルバイトなんですよ。お金ためて、グループでお金出し合って展示するとか、そんなのばっかり。

――まぁ、王道といいますか、定石ですよね。

西野 「そんなんやるよりも、クラウドファンディングで、個展やりたいって発信して、自分の作品見せれば、個展の宣伝にもなるし、作品の宣伝にもなるし、パトロンにリターンとして絵を描けば練習にもなるし、そっちのがバイトやってるよりよくない?」って聞いたら、全員クラウドファンディングを知らなかったんですよ。びっくりして、先生にも「なんで教えないんですか?」って聞いたら、先生たちもクラウドファンディングを知らない!

――ちょっと意外ですね。発表の場が限られていると。

西野 先生も知らないから、教えようがないんですよ。それで「ここで嫌われても構わないから、耳の痛い話をしてやろう」と思って、「美大の先生が(クラウドファンディングを利用した作品の発表を)実践できてたら、美大の先生になっていない。美大の先生は、絵で飯を食ってく方法を知らないから先生になっているんだ」とまで言いました。まぁ、後でめちゃくちゃ怒られましたけど(笑)。美大はもちろん、いいところですよ、技術は学べるし、お互い切磋琢磨できる。ただ、その後の生き方を教えてくれないんです。

――今回の『サーカス!』は、その生き方も学べる、と。

西野 ここに出てくれる人って、極端な生き方をしてるじゃないですか。そういう人って、社会のレールからちょっとはみ出してるんで、その中でなんとか生きようとして、すごい知恵を身につけているんですよ。友達にホームレスがいるんですけど……。

――ホームレスにまで交友関係を広めている(笑)。

西野 その彼がどうやってお金を調達するかっていうと、浅草寺なんかで煙を浴びるところがあるじゃないですか。その器のところに、五円玉を置くんですって。そしたら後に来た人は「ここにお金置くんだ」と思って、そこが小銭だらけになるんですよ。そこをごそっと頂くと。道徳的に良いか悪いかはさておき、こんなことって思いつかないじゃないですか! やるやらないは別にして、極限状態で絞った知恵や生き方を教えたいんですよ。

――空き缶集めるくらいしか、思いつかないですもんね。

西野 ホームレスは本当にすごい。そういったレールからちょっとはみ出した人から、いろいろ学んでほしいですね。

――講師の方を奇人変人扱いしてますけど、我々から見たら、西野さんもそっちの人に入ってますよ。

西野 だはは(笑)。僕、世間からは非常に嫌われるんですけど、実は人たらしなんですよ。そっちの人たちの懐に入ったり、口説いたりするのがうまいんです。

――それは、どこで身につけた技術なんですか?

西野 僕は大阪の新世界に住んでたんですけど、20~21歳くらいの頃は、本当にお金がなくて。でも毎日酒を飲みたいんで、新世界の居酒屋に片っ端から入って、怖そうな人の横に座って、しゃべって、話を聞いて、仲良くなったら頃合い見計らって「実は僕、今日ほんとにお金がなくて、おごってもらっていいですか?」って毎日やってました。新世界って変な奴ばっかだし、ヤバい奴らもいっぱいいて、そういう人を丸め込むことで、生きていく技術を身につけてきたんです。

――十分、講師としてやっていけますね。でも、ますます西野さんの本職はなんなのか、わかんなくなりますね。

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