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週刊誌スクープ大賞

ユニクロ、ワタミだけじゃなかった! “ブラック女帝”たかの友梨の厚顔無恥ぶり

 さらに文春は、われわれはこれだけ朝日のスキャンダルをやってきたのだぞと「100連発の一覧表」まで出している。かつての編集長で現在、産経新聞の「正論」よりも右だといわれる「Will」の花田紀凱編集長まで登場させて「私が6年間で80本も朝日批判を載せた理由」を語らせている。

 中身はともかく、花田氏の写真はいつの? 40代の髪フサフサの頃のだろうが、今は71歳。確かに元気だが頭は坊さんのようにツルツルだぜ。神は細部に宿るというのは、文春や新潮がよく使う言い回しではないのか。

 さらにオヤ? と思うのは、かつてテレビ朝日・久米宏の『ニュースステーション』で鋭いコメントを発して人気があったSさん(本文中は実名)の、「バナナ不倫」のことを持ち出していることである。

 Sさんのことは、彼が「AERA」にいる頃から私も知っている。朝日らしからぬ面白い人だったが、『ニュースステーション』に出て人気が出始めた頃、文春誌上で愛人に閨のことまで暴露され、テレビから消えつらい日々を過ごした。

 長いこと地方支局を回っていたが、最近は東京に戻った。私も会ったが元気で、昔のSさんに戻ったようだった。

 文春によれば、5年前に件の愛人はがんで亡くなったという。2人の人生は、彼女が文春に告白したことで大きく狂っていったのであろう。だが、このスキャンダルは朝日新聞本体とは関係がない。朝日批判に引っかけて持ち出す話ではないはずだ。

 文春の特集の中で気になったのが、朝日の現場の若手たちの声だ。20代社員がこう言っている。

「これまでは『朝日新聞です』と自信を持って名刺を出せたけど、今は出しづらい雰囲気」

 昔、ビートたけし軍団が「フライデー」編集部に乗り込んで傷害事件を起こしたとき、大新聞を先頭に写真誌批判が巻き起こった。その頃、編集部の若手たちがこう嘆いていた。

「取材相手に『フライデー』と名乗れないので、講談社といって会いにいっています。首尾よく会ってくれても、たけし事件やプライバシー侵害について聞かれ、取材になりません」

 私はほかの部署にいたが、編集部員が自分の所属している誌名を名乗れないような雑誌は潰すべきだと、社内で主張した。編集部員が自分のやっている雑誌に誇りを持てなくなっては、魅力ある誌面づくりなどできようはずはない。毎週10万部単位で部数が落ちていった。

 同じようなことが朝日新聞でも起こらないとは限らない。沖縄のサンゴを傷つけて写真を撮った写真部員の不始末の責任を取って、当時の一柳東一郎社長は職を辞した。

 社長が辞めることが最善だとは思わないが、今度のことは木村社長自らが決断してやらせたのではないか。これだけの批判を浴びているのだから、社内メールでふざけたことをほざいていないで、表に出てきて釈明した後、出処進退を潔くするべきだ。

 そうしなければ、朝日新聞が今後、NHK批判や安倍首相批判をしても説得力に欠けてしまう。

 私は、文春や新潮の論調にすべて組みするわけではない。だが、今回のことが戦後の朝日新聞の歴史の中で最大の危機だということは間違いない。

 この機に乗じて、読売新聞や産経新聞が紙面で朝日批判を繰り広げるばかりではなく、販売面でも朝日排撃に出ているという。

 今井照容氏責任編集の【文徒】(9月8日)によると、

「読売新聞を購読している世帯には朝日の慰安婦報道検証に対する批判を読売の紙面から抜粋したチラシが折り込まれた。内容は朝日新聞の慰安婦報道の問題点を指摘し、読売新聞に掲載された識者の声や社説の転載、8月5日以降に寄せられた読者の声(主に朝日への批判と読売への激励)で構成されている。見出しは『慰安婦報道検証 読売新聞はどう伝えたか』で、一貫して朝日新聞の報道内容を批判するものとなっている」

 産経新聞も負けてはいないようだ。次のようなチラシを配布している。

「…8月5日、朝日新聞は従軍慰安婦報道での『誤報』を一部認めまし確かし、朝日新聞の報道が韓国の反日世論に火をつけ、国際社会で日本を貶めようとする勢力に利用されてきた事実を認めようとしません。この報道により、日本国民、そして子供から孫の世代まで汚名を着せた朝日新聞の責任は重く、大罪です。産経新聞は、一貫して、『強制連行説』は事実ではない、と正当な報道をしてきました。まずは、産経新聞を手に取って見て下さい」

 相手のヘマに乗じて、部数をぶんどろうという魂胆が見え見えで卑しい。

 ポストは、全国紙と言われている朝毎読が、実は全国紙などではないと書いている。朝日は800万部を割った2010年上半期から急激に部数が減り始め、この1年でも約20万部減。読売はさらに深刻で、震災のあった11年に1000万部を割り込み、この1年で約30万部減となっているという。

 朝日の全国普及率は13.2%に過ぎず、シェア1位の県は1つもない。朝日批判に血道を上げる他の全国紙も威張れたものではない。シェア1位は読売が9都府県、毎日が1県のみ。実に30以上の道府県の人にとって、一番の情報源は地元紙なのだそうである。

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