自民・石破茂幹事長、集団的自衛権について首相と「とことん話して」いなかったという驚き
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
「田原 しかし、石破さんは現にあのとき、公明党の同意を得るためにはここで急いで閣議決定しなくてもいいと言ったんでしょ。だから安倍首相が怒り、石破さんじゃなくて高村さん(正彦・自民党副総裁)に公明党との調整役を任せたと。
石破 そこは本当のところはわかりません。あくまでも推測ですが、安倍首相は基本法を作るにはすごく手間がかかると思われたんじゃないだろうか。もう一つは、これ以上の内容でやろうとすれば憲法改正が必要だ、というお考えだったようです。しかし、現行憲法の範囲内でできることにはまだ議論の余地が残っているのではないでしょうか。そしてこの議論の先には、日米安全保障条約の改定も視野に入れることが必要になってくるのではないでしょうか」
ここが、安倍と石破の決定的な相違だったに違いない。
「田原 安倍政権ができて1年数ヵ月経つけど、採点するなら何点くらい?
石破 70点くらいでしょう。優、良、可、不可でいえば、良じゃないですか。
田原 なんで優に近づかないんだろう。
石破 例えば集団的自衛権とか消費税とか原発再稼働とか、国民が喜ばないが国家のためにやらねばいけないことを、すごく急いでやっている。危機感、使命感があるからですが、それをきちんとご説明する時間がまだ足りない」
軍事オタク・石破の面目躍如だ。だが結局、安倍から「次は君だ」と説得されて幹事長を降ろされ地方再生担当などという大臣を申し受けるらしい。
これで石破も一巻の終わりかと思ったら、そうではないとポストや現代までが書いている。それは石破が安倍の健康状態があと1年ぐらいしか持たないと読んでいるからだというのである。
先週は安倍首相がこのところ歯医者通いを続けていると報じたポストだが、今週は「ステロイドの副作用説」を持ち出してきた。
安倍首相の持病「潰瘍性大腸炎」の薬にはステロイド系とメサラジン系の2種類あるという。安倍首相が使っているのは「アサコール」といって、メサラジン系で副作用がステロイド系より少ないのだが、「アサコール」だけで症状が改善しないときはステロイド系を使うことがあるという。
そうすると免疫力が低下して菌に対する抵抗力が弱まり、根尖性歯肉炎などになって歯に膿がたまって痛みを引き起こすというのである。
その上のどの渇きと頻尿が副作用としてある。安倍首相が専用の水筒を持っていることはよく知られている。またこのところ、トイレに行く回数が増えているという情報もあるとポストは書いている。
ステロイド薬特有のムーンフェイスと呼ばれる顔のむくみが、安倍首相にも見られるのではないかともいっている。
それ以外に精神にも何らかの副作用があるというのだが、これらはステロイド系の薬を服用していたらという仮定の話である。
実際、安倍首相がこうした薬を飲んでいるという確証は、ポストもつかんでいないようだ。
だが、安倍首相にとっての大敵は中国や韓国、自民党内の反安倍派ではなく、自分の身中にあるのは間違いない。
こうした情報が飛び交うこと自体、安倍政権に秋風が吹いてきた証拠かもしれない。今年の永田町秋の陣は風雲急を告げそうである。
(文=元木昌彦)
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