言葉の通じない海外で突然逮捕されたらどうなる!? ある女囚の叫び『マルティニークからの祈り』
#映画 #パンドラ映画館
「日本では人気コミックや小説の映画化が盛んですね。話題になったテレビドラマも映画化されますし、逆に映画がノベライズやコミカライズされることも多い。メディア間の連係がとてもスムーズ。韓国でももちろん原作付きの映画はありますが、日本ほどではないように思います。最近の韓国映画の傾向として、実際に起きた事件を映画化するジャンルが人気なんです。声を出したくても声を出すことが叶わない、社会の影に隠れている人たちの心情を汲み取ったものです。一概には言えませんが、日本と韓国の文化の違いもあるかもしれません。日本の映画は個人的な問題をテーマにしたものが多いように感じますが、韓国では個人対組織、または対立する組織に属する者同士の対決といった図式のドラマを、作る側も観る側もどちらも求める傾向にあるようですね」
チョン・ドヨンの熱演に目が奪われる本作だが、妻の帰りを待ち続ける家族もまた辛い。妻のいない日々、夫は妻の残したパンティーを手にするが、どのパンティーもよれよれで擦り切れていることに気づき、夫は自分の不甲斐なさに号泣する。『高地戦』(11)や『超能力者』(10)の二枚目俳優コ・スが情けなく泣き崩れる印象的なシーンとなっている。「どの国でも、男性はみなさんこのシーンにとても共感するようですね」とウンジン監督はおかしそうに笑った。
(文=長野辰次)
『マルティニークからの祈り』
監督/パン・ウンジン 脚本/ユン・ジノ 出演/チョン・ドヨン、コ・ス、カン・ジウ、ペ・ソンウ、コリンヌ・マシエロ 配給/CJ Entertainment Japan 8月29日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー
(c)2013 CJ E&M CORPORATION,ALL RIGHTS RESERVED
http://martinique-movie.com/
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