トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > エロ本不況の逆風に立ち向かう「ソフト・オン・デマンドDVD」

エロ本不況の逆風に立ち向かう「ソフト・オン・デマンドDVD」

 インターネットの台頭によって、出版不況が叫ばれて久しい。なかでもエロ本業界は壊滅的な打撃を受け、廃刊・休刊が相次いでいる……。

 そんな中、ソフト・オン・デマンドが発行している月刊誌「ソフト・オン・デマンドDVD』が大幅リニューアル。エロ本不況のご時世、なんと発行部数を倍増するという自殺行為にすら見える挑戦を行い、見事売上を躍進させたのだ! いったい、ここに来て、そんな挑戦をしたのはなぜか? そして、どうやってこの無謀な挑戦を成功に導いたのか? 編集長の福田健吾氏と、副編集長の瀬木直子さん(女性編集者!!)にその狙いを聞いた!

──今年7月より、「ソフト・オン・デマンドDVD」がリニューアルされました。いったい、どのようなきっかけでリニューアルに至ったのでしょうか?

福田健吾(以下、福田) アダルト誌に限らず出版業界全体が厳しい状況ですが、その時勢に流されることなく、出版社が発行する雑誌の逆を行くような方針で攻めようと考えたんです。同じようなことをしていても、いずれ滅んでしまいますから。

──アダルト雑誌は休刊・廃刊が相次いでおり、エロ本を買ったことがないという若い世代も増えています。そんな中、勝算はあったのでしょうか?

福田 どうしたら発行部数を2倍にして成功させられるかを、とことん考えたんです。これまで税込み596円だった定価を370円に下げ、表紙も今までとは違うシンプルなデザインにしました。エロ本の表紙って、エロい写真とこれでもかっていうエロいキャッチが踊ってて、一冊一冊は派手なんですけど、棚に紛れると全体的に暗いんですよ。その中で、敢えて白を基調にしてスッキリしたデザインを打ち出すことでインパクトを目指したんです。あとは、レジへ持って行きやすさ。どことなく、「サイゾー」っぽいって言われます(笑)。

──確かに! かつて流行したおしゃれ系エロ本のような雰囲気もありますね。

sod_cover_.jpg

福田 90年代、ミリオン出版の「URECCO」なんかは、かっこいいデザインで当時10万部以上という今では信じられない実売数を誇っていました。ただ、その後2番煎じを狙った雑誌がたくさん出てきて失敗した歴史があって、あまりオシャレすぎるエロ本は大コケする可能性があるんです。なので、オシャレを狙うだけでなく、エロとのバランスを校了ギリギリまで考えました。発売日に、コンビニの店頭に並んでいるのを見に行ったんですが、棚の中でも際立っていて嬉しかったですね。まず、目立つことには成功したかなと(笑)。

sod_dombi.jpg

──女性として、こういった表紙のエロ本はいかがでしょうか?

瀬木直子(以下、瀬木) あまりイヤらしくないデザインなので、部屋にも置いておけますよね。読者アンケートでは、一見エロ本に見えないからレジに持って行きやすいという意見が多かったんです。また、シルクラボのカップル向けAV特集なんかをすると、一徹さんファンの女性も多く購入してくれます。

──読者の平均年齢はどれくらいなのでしょうか?

福田 だんだん平均年齢は上がってきていて、42~43歳くらいです。アンケートハガキを熱心に送ってくれる読者の中には60歳以上の方も多いんですよ。

──「ソフト・オン・デマンドDVD」の中で人気の企画はありますか?

瀬木 やっぱり、女優さんの新作紹介や新人女優のグラビアなんかが一番人気ですね。

福田 新作紹介をする場合は進行が早くて、DVDの編集と同時進行で雑誌の誌面を作ったりします。そうすると、情報が確定していないことも多く、なかなか深い話が入れづらいんです。けど、撮影現場を取材して、女優さんの話を聞いたり、現場スタッフの声を入れたりしてこの雑誌でしか読めない深堀りした情報を入れるようにしています。

12
ページ上部へ戻る

配給映画