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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 『ガキ使』名物Pガースー登場!
『笑う仕事術』発売記念“ガースー”インタビュー

『ガキの使い』『さんま御殿』名物プロデューサーが語る「視聴者との“握り”ができていないテレビに未来はない」

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――菅さんは、もともとミュージシャンを目指されていたと本の中でも触れられていますが、自分の中で方向転換はすんなりいったと思いますか?

 全然ですよ。テレビは、いつ辞めてやろうかと思っていました。大学も放送学科でしたけど、プロの仕事を教わるものでもないから、いつも失敗して怒られてばかり。ワイドショー番組のD卓に座っているときにも、急に大きな事件が飛び込んできて、台本が一切チャラになってしまったのに、ディレクターである僕が何も指示ができなかったことがありました。でも、その時番組を担当していた加藤光夫プロデューサーの一言でしょうね、今までやってこられたのは。青ざめながら謝る僕に、加藤さんは「生放送のテレビ面白いだろ?」って言ったんですよ。あぁこんな人がいる世界だったら、俺はここで一生生きてやろうと思った。心のどこかでずっと加藤さんに褒められたいっていう、それだけでした。いつもけちょんけちょんだから、たまに「あれ面白かった」って言われると、すっごいうれしかった。僕やヘイポー(齋藤敏豪プロデューサー)は、特にくそみそに言われてましたからね。

――でも、その時は怒られなかったんですね。

 普通だったら「バカヤロウ! 辞めちまえ!」ですよ。そう言われて当然くらいのことをしてしまいましたし。あの時は、僕の器ではどうにもならなかった。台本がすべて白紙になるって、経験したことありませんでしたから。だけど、あれで度胸がついたのかもしれない。台本なんて、しょせんいらないものなんだって。それから何年も、僕とヘイポーで生放送やりました。大事件が飛び込んでくるたびに、台本は白紙になる。それをむしろ楽しめるくらいになりましたよ。

――「楽しむ」ということに関していえば、本の中の「仕事は遊びだ」という考え方もまた衝撃的でした。「仕事と遊びを混同するな」と教えられて育ってきた世代にとっては。

 真面目にふざけることだと思うんですよ。たとえばこういうインタビューでも、ごく普通の日常を書いても誰も喜ばないですよね。非日常とか、現実離れしてることがあるから面白いわけで。そう考えると、それはもう遊び。仕事という概念の捉え方なのかもしれない。仕事だからイヤなこともガマンしなきゃいけない、真面目にやらなきゃいけない。でも、僕に言わせたらそれは仕事じゃない。遊びだからみんなではしゃごうよ。僕らは正しく「はしゃぐもの」を作るわけですから。それをしかめっつらしながら作ったって仕方ないでしょ。だから、会議はだいたい爆笑ですよ。みんなで、できっこないことを真剣に話し合う。

――会議も長い時間はやらないと。

 ヘイポーが1時間もたないから(笑)。ヘイポーとは30年以上の付き合いですけど、本当に一貫してるんです。あいつがテレビに入ったきっかけは、「楽して金もうけて、ちやほやされて、アイドルと結婚したい」。これには確固たるものがある。一切ブレない。最近ヘイポーが「俺2~3日前に気づいたんだけど……アイドルとは結婚できねぇんだよ」って。それに60になって気づくとは(笑)。

――それが真剣だから面白いんですよね。

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