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「少女を縛って」美しい国・日本の生み出したエロス『部屋と少女と赫い縄』

heyatoshojotoakainawa.jpg『部屋と少女と赫い縄』マイウェイ出版

 イラストレーターのみうらじゅんは、エロについてこう語っている。

「高校時代、中間・期末テストが終わると、まるで自分へのご褒美のように通っていたポルノ映画館。三本立ての中には必ずギャグ・ポルノという作品が混じっていて大層気分を損ねたもんだ。エロは陰湿でなければいけない! 陽気な性への反発からオレはいつしか団鬼六のSM映画シリーズにのめり込んでいった」(『とんまつりJAPAN』集英社文庫)

 思春期をこじらせてしまった人間は、一度はフェティシズムの世界を通り、エロについて考えを巡らす。いったい、エロとは何か? どこからがエロくて、どこからはエロくないのか? 性の極北ともいえるフェティッシュの世界を垣間見ながら、文系童貞エロ青年たちは、この世のどこかにあるであろう真のエロを夢想するのだ。

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 日本が、世界に誇るエロス「KINBAKU」。今や、海外でもその人気は高く、縄師たちは世界各地のフェティッシュイベントにもひっぱりだこ。一本の麻縄がカラダの自由を奪うことによって、どうしてここまで奥深いエロが生み出されてしまうのか? まさに、それは「東洋の神秘」と形容できる所業だ。

 『部屋と少女と赫い縄』(マイウェイ出版)は、20人あまりの少女たちを縛り上げた一冊。真っ白い壁に囲まれた、やわらかな光が差し込む部屋で、濡れた目線をカメラに向ける美女たち。処女性を感じさせるそのあどけない面影と裏腹に、白い肌をきつく縛り上げる赤い縄。それは、エロさを通り越して美しさすら感じさせるだろう。

 この写真集を撮影したのは、写真家の中島圭一郎氏。昨年上梓した『ウインクキラー』(マイウェイ出版)は、少女たちのウィンク姿がなぜかそこはかとないエロスを感じさせる一冊となったが、今回は、大胆に縛り上げられた少女のエロさを全開にしている。

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