深夜のバカ遊びの復活! 出会って10秒で視聴者を味方につける『ネリさまぁ~ず』の何もなさ
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果たして、三村がゴムパッチンをくわえたまま彼女のもとに行くと、佐藤は即座にその先端をくわえ、タイミングよくそれを離し、三村の顔面にゴムパッチンを炸裂させた。「あいつ、すぐくわえたな」と大竹が喜んだ通り、まさに100点の反応だった。
その後も「出会って10秒でピチT脱がし」「出会って10秒で乳首洗濯バサミde GO GO」「出会って10秒でいい感じタライ落とし」と続き、それらのムチャぶりに佐藤は戸惑いながらも、朗らかに笑って懸命に答えようとする。そのけなげな姿に、一気に好感度は上がっていった。
思えば、さまぁ~ずの番組で、彼らのパートナーになるアシスタントの女性は、ほかの番組に出演しているときと比べて数倍、魅力的に映る。TBS冠番組シリーズでは青木裕子がそうだったし、『Qさま!!』(テレビ朝日系)の優香や、『モヤモヤさまぁ~ず』(テレビ東京系)の大江麻理子アナや狩野恵里アナもそうだ。
今回もわずか1回の放送で、アシスタントの魅力を一発で引き出した。しかも、愛菜という強烈なキャラクターまで獲得するおまけ付きで。
その愛菜は、4回目の放送(8月2日)でも登場。「ど根性アイドル軍団」を率いて、今度はハライチ澤部、ずんの飯尾を加えたさまぁ~ず率いる芸人軍団と“ガチンコ”対決。宙吊りになったおしゃぶりを、上体を反らして先に3つ取ったほうが勝ちの「エビ反りおしゃぶりチューチューゲーム」、きな粉の中に隠されたものが何か口の感触だけで当てる「きな粉ダイバー」、炭酸水が入ったホースをお互い吹き合い炭酸水を飲んだほうが負けの「フーフーホース」と、あまりにもくだらないゲームに興じるのだ。
特に「アイス早溶かしゲーム」のバカっぷりはすさまじかった。中に計算問題を書いた紙が入っている氷を早く溶かし、問題を答えたほうが勝ちという対決。芸人4人に対して1人で挑む愛菜が不利かと思いきや、「私、手めっちゃ熱いから!」と自信満々の愛菜。芸人たちは、「冷てえ!」「頭痛くなる」と騒ぎながら氷を溶かしていくが、一方の愛菜は表情を変えず、ひたすら氷を手で温める。しかし、やはり4人で協力して溶かしたほうが早い。三村がいち早く計算問題を書いた紙を取り出すと、その問題は「6×4」。それを「14」と間違えてしまう三村。その少し後に、愛菜の氷も溶け、書かれていた問題は「7×6」。自信満々に「43」と答える愛菜……。時間をかけて氷を溶かしたにもかかわらず、結局、両者計算を間違えたため「ドロー」に終わるのだった。
その光景は、ただただバカバカしい。そして面白いだけのものだった。その代わり、有意義な情報も伝えたいことも、すがすがしいほど何もない。けれど、出ている芸人はもちろん、女性タレントたちも好きにならずにはいられない。番組名も放送局も変わった。だが、あの頃とまったく変わらない、くっだらない番組が帰ってきた。
『ネリさまぁ~ず』は、出会って10秒で視聴者を味方につける力を持っているのだ。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
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