シミ除去、ヒアルロン酸注入に包茎手術まで……シルバー世代の美容整形事情
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
週刊誌は時代を映す鏡である。30年、50年後に、あの時代はどんな時代だったのかを振り返るとき、新聞やテレビよりも庶民生活、特に風俗(性風俗だけではない)について調べるときは週刊誌が勝っていると思う。
そんな風俗を扱った興味深い記事が第2位。私には、新潮の記事はちょっとしたカルチャーショックだった。
こうした流行は10年ほど前からだというが、たるんだ目元やシミ、シワを取って若返りたい50代、60代、いや70代までが美容整形病院の門を叩いているというのだ。
薄毛やEDならわかるが、見た目をキレイにしたい高齢者が多くなっていて、高須クリニックではグループ全体の患者約5万人のうち約3,000人がその手の人だという。
それはデフレの影響でリストラや再就職という切実な理由からで、見た目を気にする管理職や営業マンが多くなったからだと業界大手の院長が解説しているが、私にはあまり納得がいかない。
だが、私も毎朝鏡を見るたびに目の下のたるみが気になり、なんとかしたいと思う気持ちはある。では、どれぐらいかかるのか。
目の下のたるみには、眼下にある脂肪を移動させる手術やヒアルロン酸注入などがあるが、ヒアルロン酸注入が10万円、シミの除去が1カ所2~3万円。眼下にある脂肪を移動・除去する手術が30~40万円。本格的なフェイスリフトで80~100万円だそうだ。
それだけではない。高齢者のくせに包茎手術するのが多く、「下手をすると、“今日はお爺ちゃんしか来院しなかった”なんて日もあるくらい」(本田ヒルズタワークリニックの本田昌毅医師)だというのだ。
50歳を過ぎるとペニスは萎縮してくるが、皮の長さは変わらないので、若いときはそうでなくても包茎になってしまう「老人性包茎」というそうだ。
死ぬまでSEX時代。若い彼女ができても、包茎では恥ずかしいというのか。いやはやと思うが、そういえば自分のアソコを見たことがとんとなかったなと不安になった。しかし、誰に見せるというわけではないから、まぁいいか。
今週の第1位は、ウンザリするという言葉がピッタリな、この人のスキャンダル。文春が報じている。石原伸晃環境相(57)が、またまた外遊先で遊びまくっていたという話である。
昨年6月に国際会議に出席のため沖縄を訪問した際、座間味島近海で「サンゴの回復を確かめる」と称してダイビングを楽しみ、8月には欧州3カ国を外遊したが、フランスでは公務は1件だけ、2日目にはボルドーを訪ねて大量のワインを購入した。
こうした優雅な外遊が「金目」発言とともに問題視され、不信任案採決までいったが、「ダイビングはしていません」と言い張り、かろうじて不信任を逃げ切ったのに、またである。
今度は世界有数のダイビングポイントのあるパラオ共和国を1月11~15日まで訪問し、その間に寸暇を惜しんで(?)ダイビングではなかったが、シュノーケリングに興じたというのだ。
「帰国前日の十四日にも、地元ツアー会社が石原氏のために船を出しました。その日は、石原さんが公務の途中で『やっぱり海に行ってシュノーケリングがしたい』とのことで、公務を切り上げて海へ向かいました」(パラオのツアー会社幹部)
しかし、その場所がいけなかった。パラオ近くのペリリュー島だったのだ。この島では、第二次大戦中に日本軍と米軍との間で死闘が繰り広げられ、日本軍約1万人のうち生存したのはたった120人ほどだったという。
天皇陛下が慰霊に訪れたいと訪問を強く希望している、いまだ2,500柱の遺骨が残っている歴史的な場所である。
まさか石原氏は「シュノーケリングをしながら追悼した」とでも言うんじゃないだろうな。また、この時期は、中間貯蔵施設について地元に説明に行くべき時期だった。やるべき仕事をせず、海遊びをしていたのでは大臣失格だが、こうした人間には蛙のつらに小便であろう。
文春は、自民党がおごっているからこういう輩が跋扈するのだと言っているが、その通りだ。
(文=元木昌彦)
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