おま○こ3Dデータ頒布で逮捕のろくでなし子 世界はどう伝えた?
#事件
「ろくでなし子」の名前で活動するアーティスト、本名五十嵐恵容疑者(42)が、自身の女性器の3Dデータを配布したとして、わいせつ電磁的記録頒布の疑いで、警視庁保安課に逮捕された。
この一件に関しては、ホリエモンこと堀江貴文氏が自身のTwitter上で、彼女の肩書を「自称芸術家」として報道する日本のマスコミを批判。さらに脳科学者の茂木健一郎氏も、「事件になることも含めて芸術活動という見方もできるのでは」「芸術活動への公権力の介入は、抑制的であるべき」とツイートするなど、論議を呼んでいる。ネット上では、ろくでなし子氏の即時釈放を求める署名活動も展開されている。
彼女の活動は、過去に海外のネットメディアなどに取り上げられていたこともあり、今回の逮捕は世界各国でも報道された。
米タイム誌の電子版は、事のあらましを伝えた上で、「1907年に制定された性器の露出を禁止する法律によって逮捕された」と紹介。日本の刑法が時代錯誤であることを暗に指摘している。
英ガーディアン紙は、ドイツで6月、巨大な女性器の彫刻にはまって身動きが取れなくなった留学生が、消防士20人に救助された事件を引き合いに出し、「日本では性器アートはまったく異なる反応を誘発した」と、日本のお国柄の特異性について触れている。
彼女の逮捕容疑である「作品制作の資金を提供した人物に、自らの女性器の3Dデータを配布した」という行為について、日本国内では金銭の授受を問題視する声も上がっている。ところが、英インディペンデント紙は「クラウド・ファンディング・プロジェクトだった」と擁護。さらに有識者のコメントとして、「日本には勃起したペニスの巨大像を担いで道端をパレードする伝統的な祭りがあり、(中略)明白な矛盾」と指摘している。
一方、中国では、環球時報などが共同通信の報道を引用して報道するにとどまっているが、中国版Twitter「微博」では、「さすが変態小日本!」「42歳の女性器のどこが芸術なのか?」といった批判的な声が圧倒的である。
「アートと性器」という組み合わせは、アジアではまだまだ風当たりが強いということなのだろうか? ろくでなし子氏は今後、活動拠点を欧米に移すべきかもしれない。日本で受け入れられなかった表現者が海外で認められ、日本で再評価されるという例は、枚挙にいとまがないのだから。
(文=牧野源)
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