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ハリウッドの若手注目女優が未来世界のジャンヌ・ダルクに! SF大作『ダイバージェント』

main07.jpg『ダイバージェント』(C)2014 Summit Entertainmet, LLC. All Rights Reserved.

 今週取り上げる最新映画は、近未来の管理社会でヒロインが“異端者”としての使命に目覚めていくハリウッド製SF大作と、孤独な女子高生とモテ男子のピュアな恋愛を描く邦画の2本。不安と迷い、決断と行動といった揺れ動く思春期を映像で疑似体験できる、夏にふさわしいフレッシュな作品だ(いずれも公開中)。


 『ダイバージェント』は、全米ベストセラーのヤングアダルト小説シリーズを、『ファミリー・ツリー』でジョージ・クルーニーの娘を演じたシャイリーン・ウッドリーの主演で映画化したSFアクション。大規模な戦争から100年後、全人類は性格別に5つの共同体(勇敢、無欲、平和、高潔、博学)に分かれて暮らすことで平和を保っていた。16歳になり選択の儀式を控えたトリス(ウッドリー)は、性格テストの結果、抹殺対象である「異端者=ダイバージェント」と判定される。結果を隠して「勇敢」を選択したトリスは、厳しい訓練で徐々に戦闘能力を高めていくが、大がかりな異端者狩りの陰謀が動き出し、その身に危険が迫る。

 現在とは異なる区分けの共同体で人々が管理された未来世界に、革命のヒロインとしての宿命を背負った主人公という設定は、やはりヤングアダルト小説から映画化された『ハンガー・ゲーム』と多く共通する。ただし本作のトリスは、「無欲」出身で運動能力も人並み、それでも過酷な訓練に必死で取り組むうちに次第に強くなっていく過程が見る者の共感を誘う。すでに米国で絶大な人気を誇るシャイリーン・ウッドリーと、彼女を指導する「勇敢」のリーダー役、テオ・ジェームズの熱のこもった演技が、4部作シリーズの第1弾としてやや説明傾向の強い本作に活気を与えている。初の悪役に挑むケイト・ウィンスレットのほか、アシュレイ・ジャッド、マギー・Qと共演陣も豪華だ。

 『好きっていいなよ。』は、葉月かなえが月刊少女漫画誌「デザート」で連載中の原作を、『桜蘭高校ホスト部』の川口春奈と、NHK朝ドラ『あまちゃん』でブレークした福士蒼汰の主演で実写化した青春恋愛映画。友人も恋人も作らずに生きてきた16歳のめい(川口)はある日、高校一のイケメン・大和(福士)にケガをさせてしまう。だが、大和はめいを気に入り、一方的に友達宣言した上、めいをストーカーから救うためキスをする。モデル事務所からスカウトされるほどの大和に対し、釣り合わないと感じながらも、同級生らとの交流を通じて少しずつ成長するめい。さらには恋のライバルも現れて、めいの心は大きく揺れる。

 原作漫画は、コミック史上最速で100万部突破、累計540万部超という“恋愛バイブル”。女性ならではの繊細な描写に定評のある、『森崎書店の日々』の日向朝子が監督・脚本を務めた。こちらも主演カップル2人の好演が光る。特にキスのシーンはいろいろなパターンがあり、ロマンティックに撮れている。心情の変化を映すファッションも見どころで、原作のファンや若い世代の観客を中心に支持を集めそうだ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)

『ダイバージェント』作品情報
<http://eiga.com/movie/78223/>

『好きっていいなよ。』作品情報
<http://eiga.com/movie/78995/>

最終更新:2014/07/11 21:00
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