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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 閉館寸前「鬼怒川秘宝殿」
【退屈巡礼】vol.28

イッツ・ア・セックスワールド! 閉館寸前の「鬼怒川秘宝殿」で、栃木のエロ郷土史のお勉強

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 東武鉄道で、東京からおよそ2時間。かつては「東京の奥座敷」としてにぎわいを見せた鬼怒川温泉は、関東有数の名湯だ。鬼怒川が生み出す風光明媚な景色と、ゆったりと流れる時間を求め、現在でも毎年200万人あまりの観光客が訪れている。美しい自然と、温泉の温もり、豊富な山の幸、そこを訪れた観光客たちは、目も、舌も、心も満足させられることだろう。あと、足りないものといえば……、そうエロスだ。

 でも大丈夫。鬼怒川温泉を代表する景勝地「龍王峡」のすぐ近くには、「鬼怒川秘宝殿」がそびえ立っているのだ。

 かつては、全国各地に存在した秘宝館。しかし、時代は変わり、現在では熱海とともに残り2館にまで減少してしまった。そして、この鬼怒川秘宝殿も、今夏の閉館を予定しているのだ。

 国道沿いに建つ、潰れたパチンコ店のようにも見える秘宝館。「見る 知る 遊ぶ おもしろマル秘ワクワク大発見」と書かれた看板はペンキが色褪せており、うら寂しい風情を漂わせている。

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 館内に入ると、まず飛び込んできたのは秘宝殿のシンボルである「鬼怒川お竜」という女性の人形。着物がはだけ、おっぱいを露わにして来館者をお出迎えしてくれる。そして、その後ろには酒樽を乗せた神輿が2基。前面にはそれぞれ、天狗とおかめが貼り付けられており、よく見てみると、天狗の鼻は男性器を、おかめの口は女性器を模した形になっている。早速の歓迎ムードに、すでに期待値はうなぎ上り。しかし、ここはまだエントランス。いわば、秘宝殿の前戯にすぎない。

 受付で、初老の男性に1000円の入館料を支払って館内に入ろう。

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 まず目に飛び込んでくるのは、いきり立つ男根「授かり御神木」だ。その大きさは、およそ1メートルくらいだろうか。固くて太い巨根に、思わず愚息と比較をしてしまう。木のすべすべとした質感には、誰もが思わず吸い寄せられてしまうらしく、先端の部分は浅黒くなっている。そのフォルムを見れば、触らずにはいられないのだろう。

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