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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 前田日明「警察は地下格を潰す気」
女子選手も初参加!『THE OUTSIDER』6.22大会直前インタビュー

前田日明激白!「警察は地下格闘技を潰す方針」7年目の苦悩と不変の理念

■6月22日大会の見どころは?

──選手に説教したことは?

前田 しょっちゅうです。このあいだも、ある選手の応援団がリングに椅子を投げ込んで、それがラウンドエンジェルに当たった事件があったんです。で、ラウンドエンジェルの所属事務所から、賠償だなんだで100万200万請求される事態になって……。だから、椅子を投げた奴と、その友人の選手を呼びつけて土下座させて、2時間みっちり説教しました。

──一件落着しましたか?

前田 一件落着させました。ちゃんと金も出させました。何百万ではないけどね。二人とも猛省してましたよ。椅子を投げた奴は26歳。小2で父親を亡くすなど複雑な家庭で育ってはいるんだけど、それにしたって26歳にもなって何をやってるんだ、と。女手ひとつでお前を育ててきた母親の気持ちを考えたことがあるのか、と。思いっきり怒りましたよ。

──いろいろと大変ですね……。

前田 昔は構われすぎて反抗して一時的に不良になるけど、ある程度の年齢になったら親の言ってることの意味がわかって、「あ、俺、格好わりーな」と気付いて更生するパターンが多かった気がするんです。それが今は、放任主義の名の下の無関心なんですよね。子どもに対して。精神的な捨て子が多いんですよ。だからみんな、根を下ろす場所を探してる。だけど根を下ろせない。だから不安定なんです。自分の好きなことをやりたいけど、それさえもわからない。それを見つけたところで、根を下ろせるかどうか不安なんです。

──不良の質が昔と変わってきている、と。

前田 昔の不良には帰る場所があった。「家」ですよ。頑固オヤジに5~6発ドツかれるけど、謝れば家に入れてくれる。今はそれさえもない。家に帰っても真っ暗で誰もいない、っていうケースが多いんですよ。

──そういう若者たちにとって、アウトサイダーが「家」になっているのかもしれませんね。父親役ともいえる前田さんが2時間本気で説教すると、人の心は変わるものですか?

前田 変わると思いますよ。俺ははっきり言いますからね。ダメなもんはダメ、ならぬことはなりませぬ、と。椅子を投げた奴も刺青入った不良でしたけど、俺に叱られて泣いてましたよ。きっとこれまで真摯に向き合ってくれる大人がいなかったんでしょう。子どもって、ムキになって向き合ってほしいんですよ。生の感情でね。怒ったなら怒った感情で怒ってほしいし、褒めるなら褒める感情で褒めてほしい。怒ってるのに褒めるとかのウソは俺も嫌だし、子どもたちにも逆効果ですよ。

──そんなアウトサイダーですが、6月22日にディファ有明で行われる次回大会では、初めて女子選手が出場しますね?

前田 更生はいいけど、なんで男女差別するのか? と言われて、それもそうだな、と(笑)。俺は感覚が古い部分もあって、女の子が殴り合って顔が腫れるのはどうなんかな、見てられないな、と最初は思ったんだけど、いろんな人に話を聞いたら、今は女性モデルがボクシングをやるような時代ですよ、と言われて。ああ、そういう時代なのか、と。

──女子選手は、どこで探したんですか?

前田 公募しました。一人は武井(勇輝)の道場からのエントリーです。女子の試合は初めてなんで、危険要素をなるべく減らして、とりあえず1試合、様子見でやってみます。で、回を追うごとに女子の試合を増やしていって、応募者が増えてきたら女の子だけの大会をやっても面白いかもね。

──そのほか、近未来のビジョンは?

前田 不良だけに限定せず、まだ見ぬ才能を発掘して世に送り出す場として定着させていって、やがてアウトサイダーという大会を海外にも広めていけたらいいですね。
(取材・文=岡林敬太)

【次回大会告知】
『THE OUTSIDER第31戦』
2014年6月22日(日曜日)東京・ディファ有明
14:00開場(予定)15:00開始(予定)
SRS席/10,000円
RS席/7,000円
S席/6,000円
リングス公式サイト
http://www.rings.co.jp

最終更新:2014/06/19 11:25
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