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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > コント界のアストロ球団・天竺鼠
単独ライブ「単独のタイトルはみなさんにおまかせします」直前インタビュー

「思いっきりアカンのか、ハネるか」コント界のアストロ球団・天竺鼠がライブで放つ魔球

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――これは何か来るなと。

川原 1時間のライブでオープニング20~30分出てこないという事態でも、お客さんはずっとニヤニヤして待っててくれるんですよ。いや、誰かに怒ってもらったり、「これなんの時間やねん」っていうツッコミを期待してるんですけど。それで、その日のアンケートを見たら「1時間出てこなくても面白かったかも」って、お客さんのほうが強くなってる。

――耐性がついているんですね(笑)。ちなみに、そのオープニングの20分は何をされていたんですか?

川原 楽屋風景のVTRを流してて、今からですよ、お客さん入ってますよ、という状態で「よっしゃ行くぞ」「今から舞台行きます」っていうのを20分。タバコ吸ったり、「行きたくない」ってダダこねたりするのを、ひたすらお客さんが見てるという。基本的に、その単独でしか見れないというネタも多いですよ。賞レース向けに作るというのがないので。だから、単独どんだけやってもネタが増えないんです。

――ライブで仕上げて賞レースで披露するという流れが、一般的かと思うのですが。

川原 単独2~3回やって、その中で一つ、マシなものができたらラッキーという感じです。

――なんか……職人の仕事ですね。

瀬下 (笑)。

川原 確実にプロのやり方ではないですね。何も考えてないので。まるで子どものようです。

――子どもがレゴで何か作っては片っ端から壊していくような。

川原 そうですね。最初からキリンを作ろうと思って作っているのではなく、色だけで選んでむちゃくちゃに作っていて、途中から「アレ……これってキリンになるかも」と発見するような。

瀬下 僕らは、ネタ合わせ自体をガッツリしないんですよ。縦の流れだけ確認して、ツッコミフレーズは自分で。川原は「俺がここでなんかやるから」「なんか言うから」って言うだけ。書面で台本もらったことないです。すべて口伝え。

――去年(2013年)の『キングオブコント』のネタも、そうして生まれたんですか? 2本目の交通事故のネタが特に大好きです。

瀬下 あれは本当に音効さんがすごいんですよ。

川原 あのネタも台本がないので、何度か仕事したことある音効さんに来てもらったんです。その時その時で毎回違うから、本当に音効さんには申し訳なかったですね。全国ネットの生放送で。

瀬下 終わった後、泣いてましたよ。プレッシャーで。

川原 ブラマヨの吉田さんに「あれ、音効さんがお前に合わせて音出してんやろ?」って聞かれて、「はい」って言ったら怒られましたよ。「かわいそうすぎるやろ」と。

瀬下 確かに(笑)。

川原 僕は「全然間違っていいよ」って言ってるんですけど、音効さんは「(間違ったら)立ち直れないかもしれないと思っていた」と後から聞いて「ほんまにそうやな」と思いました。

瀬下 演者が一番緊張するはずなのに、音効さんのプレッシャーを考えたら、ちょっと自分の気持ちが楽になりましたもん(笑)。

――そんな2013年の『キングオブコント』が堂々の3位。2008年の6位、2009年の7位から順位を上げてきました。

川原 あれ? まだ優勝してませんでした?

――ウィキペディアによると……まだです。

瀬下 ウィキペディア信じすぎでしょ! いや、そこは信じていいけど!

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