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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > コント界のアストロ球団・天竺鼠
単独ライブ「単独のタイトルはみなさんにおまかせします」直前インタビュー

「思いっきりアカンのか、ハネるか」コント界のアストロ球団・天竺鼠がライブで放つ魔球

_MG_6921.jpg左から川原克己、瀬下豊(撮影=後藤秀二)

 2013年の『キングオブコント』ではお寿司のかぶり物で登場、見たことのない世界を展開し、お茶の間をざわつかせた異能のコンビ、天竺鼠。川原が放り込む暴投気味のナックルボールを、苦笑いしながらもガッチリ受け止める瀬下。そのクセになるコントは、東京をジワジワと侵食しつつある。真逆な二人がコンビを組むきっかけから、単独ライブにかける思いまで、聞けば聞くほど分からない! 天竺鼠という現代の謎に迫る。

――天竺鼠さんは毎回、単独ライブのタイトルが独特ですよね。「交通手段バイクの人限定ライブ」(2009年)とか。本当に信じてしまうお客さんもいたんじゃないですか?

川原 何人かいたそうです。吉本のほうに「あのう……歩きなんですが……」と問い合わせの電話があったと。考えてみたら、確認のしようがないですね。

――「便秘のお客さん限定ライブ」(2010年)も、なかなか確認が難しい。

川原 それも何人かいらっしゃったようで、揉めたと……。でも、それも踏まえてライブですから。

瀬下 今回は「単独のタイトルはみなさんにおまかせします」ですから、みんないろいろ考えるんでしょうね。

――「シュール」やら「独自の世界観」やらと表現されることが多い天竺鼠さんですが、そういう評価に対して、ご本人たちはどうお考えですか?

川原 いや、僕はすべてベタだと思ってやってますね。その基準もまた、人それぞれですからね。何がシュールか、何がベタか。僕は僕のベタをずっとやってるだけです。

瀬下 僕にとっては「シュール」というより、ホンマに分かりません。

――謎なんですね(笑)。

瀬下 ホンマに意味が分からないんです。誰よりも先にネタを見るのは僕ですが、おかしくてずっと笑ってますね。だからネタ合わせというよりは、笑わないようにする練習。

――お二人は高校時代からの付き合いと伺いましたが、なんというか……当時から、川原さんは川原さんでしたか?

瀬下 ちょっと、質問の意味が(笑)。川原は川原でしたよ。こんな感じで。ずっと変わってないです。

川原 小学校中学校は、ずっといじめられてましたよ。

――周囲に理解されず?

川原 いじめられたというよりは、避けられてました。気持ち悪いって。

瀬下 こういうことを平気でラジオでも言うので、周りの雰囲気が暗くなったりしますけど、でもそういうのもコイツには関係なしなんです。

――瀬下さんの第一印象は?

川原 真逆やったんです。こっち(瀬下)はグループ作って、ヤンチャしてはケラケラ笑ってた。僕は部屋で国語辞典を引いてるタイプの人間だったんです。一体何が面白いのかなと。

瀬下 こっちのセリフですよ。こいつの家に行って部屋をバッて開けたら、3人くらいで国語辞典開いてニヤニヤしてる(笑)。

――変な言葉を調べて笑っていたんですか?

川原 違います。どちらかというと普通の、「テニス」とか。で、今度はテニスの説明にあった「隔てる」を調べて……と、暇つぶしの無間地獄です。

――(笑)。そんな真逆のニ人がコンビを組んだんですね。

瀬下 地元の友達には、「意外といいのかもね」って言われます。

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