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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 星野源の“壮絶”闘病生活

「窓から飛び降りたい」精神までむしばんだ、星野源の“壮絶”闘病生活

 なんとか日常を取り戻した星野だったが、医師から再発を宣告され、二度目の手術を受けることに。状況はより深刻で、手術予定日から数カ月後に新曲をリリースすると決めたときも、「その時自分は喋ったり、歩いたりできているかどうかもわらかないのだ」と思うほど。実際に二度目の手術やリハビリのほうが「断然過酷」だったようだが、「面白さが、辛さに勝ったのだ」と記されている。

 それは、高度で深刻な手術内容を説明しながらも医学系下ネタを交えてくる医師だったり、美人看護師に座薬を入れてもらう時に“プレイ”だと妄想する星野自身だったり。一般的な闘病記にありがちな、生を称える記述もなければ、死を迎えるための達観した視点もないが、死が間近に迫っていてもエロいことばかり考える星野に、人間の泥臭い欲望や生への執念が感じられ、すんなりと心に入ってくる。

 まさに死の淵から生還した星野。もともと繊細だった感性がさらに研ぎ澄まされたことが本書からもうかがえる。北野武や千原ジュニアなど、死を目の当たりにした芸能人が、作品や芸風が180度変わることも少なくない。星野はどんな変化を見せてくれるのか――? 復帰とともに彼の新たな才能の目覚めに期待したい。

最終更新:2014/06/08 08:00
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