「マグロと一緒で、泳ぎ続けないとそこで止まっちゃう」チャレンジし続ける小橋建太の折れない心
#インタビュー #プロレス
「僕らが若いころは、もっと貪欲だったような気がしますけど、今の若手を見てるとギラギラしたものが少ない。自分たちはどうにかして自分の力でのし上がって、トップになってやろうと思って頑張ってたけど、今はそういうヤツはあんまりいないのかも。もっとギラギラしていいと思うんですけどね」
また、プロレス界全体に関しても「プロレス界が持つ元気、パワーが弱くなっていると思うんです。いろんな団体がありすぎて、そのパワーが分散してることもあると思います。ひとつの場所で固まったら、お客さんもそこに集中しますからね。『FD』では、プロレスラーとして有名な選手よりも、そこで熱い試合ができるレスラーを集めました」という小橋。まさにプロレス団体の枠を超えて、ひとつの場所でエネルギーを放出させようというイベントになっている。この『FD』がプロレス界の本来持っているパワーを爆発させる起爆剤となるのだろか。
さらに『FD』のもうひとつの目玉、いやメーンイベントと言ってしまってもいいかもしれないのが、小橋建太vs長州力のトークバトルだ。小橋と長州。多くのプロレスファンにとって、この2人の接点を見つけるのは難しいはずだ。それもそのはず、小橋本人ですら「長州さんとは、挨拶程度しかしたことがないんです(笑)」というくらいの関係だからだ。これまでリング内外で幾多の名言を生み、マイクパフォーマンスでも超一流の長州と、朴訥でストレートな言葉をぶつける小橋とのこの“世紀の一戦”は、どうなってしまうのだろうか!?
「盛り上がるかもしれないけど、盛り上がらないかもしれない(笑)。それも面白いかなと。長州さんとはこれまで会話もしたこともないし、当日長州さんの会場入りも早くはないだろうから、打ち合わせもできないと思います。何を話すかもリングに上がってみないとわからないですし、そもそもどういう話をするのか想像がつきません!」
現役時代は実現しなかった小橋vs長州の一戦。本人たちですらどういう展開になるのか、まったくわからないこの戦いは、引退した小橋の「第2の青春」の口火を切るバトルになりそうだ。また、今回の『FD』の成功いかんによっては、第2・3弾と続いていくかもしれないとのこと。小橋の大号令のもと、プロレス界が団体やジャンルのしがらみを越えて、ひとつのリングに集結する日が来るのかもしれない。リングを降りたとはいえ、まだまだプロレス界に必要な男・小橋建太の今後から目が離せない。
(取材・文=高橋ダイスケ)
●書籍『今日より強い自分になる』
度重なるケガ、手術とリハビリ、がんとの闘い……。なぜ、小橋建太の心は折れなかったのか? 己との戦い方から、不安に負けないための独自の発想法まで。“鉄人”と呼ばれた男の、メンタルコントロール術。
定価:1400円(税込み)
発売:ワニブックス
発売中
●日産センチュリー証券PRESENTS 『FortuneDream 1』
開催日時:6月8日(日)開場17時00分/試合開始18時00分
会場:後楽園ホール(東京都文京区後楽1-3-61/TEL03-5800-9999)
詳細<http://www.fortune-kk.com/pages/201406dream.htm>
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事