サッカー釜本邦茂氏が苦言「本田よ、“裸の王様”中田英寿になるな!」
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「健康基準については、我々としては常々なんでどんどん厳しくなるのかと感じていた。しかも、各学会の出してくる基準がどれだけ妥当なものなのかが判然としない。そこで本部は人間ドック学会と一緒に研究をした」(健保連の地方連合会職員)
今回、人間ドック学会と健保連は発表に先立ち、昨年末の時点で一度各専門学会にパブリックコメントを求めている。
事前に各学会に対して根回しまでした上で発表した数字だったのだが、インパクトが強すぎたため各学会から猛烈な抗議を受けることになってしまったのだ。
ポストは「この国の医療を管轄する厚労省自体が、医師と製薬会社の癒着構造の一員と化している」と批判している。
さらにポストは、新薬が出ることで患者が増える実態をうつ病で検証している。患者数は10年で倍増、抗うつ薬市場は8倍になったが、その裏側で何が起きていたのか?
99年に画期的な抗うつ薬が“上陸”したために、うつ病が大発生したという。
「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)。99年に初めて日本で認可されたこの薬は、セロトニンの血中濃度を高めることによって、うつ症状を軽減させようというものだ」そうだ。現在、4種類のSSRI系の薬が認可されている。
「これらSSRIの登場によって、日本のうつ病を巡る環境は一変した」と、フジ虎ノ門健康増進センター長の斉尾武郎氏が言う。
「従来型の抗うつ薬は薬価(薬の価格)が安かった。だから、製薬会社にしてみれば“売ってもあまり儲からない”ということで、精神科医を営業の対象にはしていなかった。それが、従来の抗うつ薬に比べて3~5倍も値段が高いSSRIが認可されると、抗うつ薬市場は一気に製薬業界にとって“オイシイ”マーケットになって、精神科医は大のお得意様になった」
確かにうつ病患者は10年前の2倍でしかないのに、薬市場の売り上げは8倍強になっているのだ。基準値を厳しくしたり、高い薬をつくることで医療業界はボロ儲けできるのだ。こんなことを許しといていいはずはない。そのためには病気にさせられないよう、一人一人が知識を持つしかないのだが、言うは安く行うは難しである。
今週の1位は、ポストの釜本邦茂氏のインタビュー。サッカーのブラジルW杯はもうすぐ開幕だが、ファンに冷水を浴びせる「<裸の王様>本田圭佑なら日本は負ける」発言の真意はどこに。
日本代表の最多得点記録保持者であり元日本サッカー協会副会長の釜本氏は、サッカーW杯で勝つためにはどうするかを提言している。
「ザッケローニ監督は温情主義で選んだのだと思う。W杯予選を一緒に戦ってきたメンバーが多く含まれているのがその証拠だ。しかし内田篤人、吉田麻也、長谷部誠はいずれもケガでここ最近、ほとんど試合に出ていない。こうした故障明けメンバーが、ぶっつけ本番のW杯で本当に仕事ができるのか。(中略)世界的にはまだまだ力の劣る日本が、強い相手から勝ち点を奪うには、しっかり守ってカウンターで得点を狙う堅守速攻の道しかない。だが、DF陣が明らかに手薄である。(中略)そのためFW1トップの動きがさらに重要になってくる。問題はこのFW1に、誰を据えるか。私はあえて、本田圭佑を推したいと思う。(中略)
本田の持つ最大の長所は、『外国人DFに当り負けしないボールキープ力』『体勢を崩しても枠内にシュートを打てる技術』だ。本田を起点にして相手を牽制しつつ2列目の岡崎や柿谷、そして香川といった選手が、相手DFの裏側に出て『3番目の動き』をすれば、日本の攻撃に幅も生まれだろう。ただ本田には注文がある。もっと謙虚にならなければならない。自分のスタイルを前面に出すのはいいが、それは周囲の者が理解してこそだ。それに私は、他の選手たちにも責任があると思う。チームが本田の言い分を素直に受け入れすぎているように見えるのだ。本田に対して『それは違う』と反論する者が、現在の代表にはいないのではないか。彼は紛れもない日本の中心選手だ。しかしだからこそ、彼を『裸の王様』にするようなことがあっては、日本は崩壊してしまう。それは中田英寿の時に、痛いほど経験したはずだ」
ブラジルで待つのは敵のチームばかりではない。「工期の遅れ」「反W杯への高まり」など、多くの難問が待ち構えている。ベスト8まで行くのは至難だろうが、楽しい試合を期待したい。
(文=元木昌彦)
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