「失敗こそが人生さ」開き直った『バイキング』の新たな船出
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『笑っていいとも!』の後番組ということで何かと注目される『バイキング』(フジテレビ系)だが、視聴率では苦戦が強いられている。そんな中でも、サンドウィッチマンの「地引き網中継」をはじめ、圧倒的なデタラメっぷりの月曜日は各所で絶賛されている。
だが、月曜日だけではない。その余波は、徐々にほかの曜日にも広がっている。たとえば、藤あや子がゲスト出演した火曜『バイキング』(5月13日分)。レギュラーの友近に代わり、観客席には“大物演歌歌手”水谷千重子が。そのまま番組に参加してデタラメなコメントをし続け、「なんてったってアイドル」を演歌調で歌ったり、やりたい放題だった。
そして、おぎやはぎが司会を務め、唐橋ユミ、美保純、ケンドーコバヤシ、川栄李奈(AKB48)、関口メンディー(GENERATIONS、EXILE)、やしろ優、森泉がレギュラーという異色のキャスティングで、お笑い好きから最も期待されていた水曜日。放送開始当初は、正直、おぎやはぎの持ち味である“いい加減さ”が乏しく、メチャクチャなキャストも生かされていない、おとなしい印象を受けた。だが、回を重ねるごとに、それぞれの個性がかみ合い始めた。
その起爆剤になったのは、バナナマン設楽統だった。
『バイキング』は、5月5日~9日までを「スペシャルウィーク」と銘打ち、キャンペーンを行っていた。その週の水曜『バイキング』にゲストとして登場したのが、おぎやはぎと若手時代から苦楽を共にした盟友の設楽だ。放送前、設楽が司会を務める『ノンストップ!』に、番宣を兼ねておぎやはぎが出演。そこで「スペシャルウィークで設楽さんがゲストって、弱いかも」とおぎやはぎが口走ると、設楽は「俺、行かねーぞ! 行かねえからな! もう行かねえ!」「うるせえな、メガネ、メガネ!」と悪態をつきながら、「だったら直太朗、呼ぼうよ」と提案した。
直太朗とは、もちろん森山直太朗。小木が直太朗の姉と結婚しているため、直太朗は小木の義弟に当たる。その直太朗を急遽、電話で呼ぼうというのだ。
そして、『バイキング』のオープニング。矢作に「(直太朗)来るの?」と問われた小木は「今確認したら、向かってるって」と答えると、「『さくら』とか『夏の終わり』とか、いいとこだけ歌ってもらおう」などと勝手なことを言う設楽は、カメラに向かってさらに「日村も来なよ!」と呼びかけた。
まさに、深夜ラジオのノリだ。もともと、直太朗と設楽は誕生日が同じという縁で、『JUNKバナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)に毎年、ゲスト出演してもらっている仲なのだ。
番組開始から10分ほどで直太朗が登場した。「遅いよ、バカ」と兄貴風を吹かす小木。「急に電話があって、義理の兄から」と状況を説明する直太朗。「俺はイヤだって言ったんだけど、そうしないと設楽さんがすごい怒るって(笑)」。「じゃあ、歌っていく?」「行っちゃう? 駆けつけ『さくら』」と、軽く歌うよう振るおぎやはぎに寝起きの直太朗は応えて熱唱するも、その途中で小木は「やめろ!」と制す、雑な扱い。さらに、「水曜バイキングの歌、作ってよ」と矢作が言うと、小木も「やる? どうする?」と追い込む。直太朗は「無理ですよ。正直、この番組に思い入れがないんで」とぶっちゃける。「正直言っていいですか? すげぇ、イヤです!」。
それでも仕方なく了承した直太朗は、レギュラー陣から歌詞になるようなフレーズを出してもらい、即興ソングを作り始めるのだった。
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