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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 『コワすぎ!』小明インタビュー
「面白すぎ!」と評判の『コワすぎ!』が劇場公開!!

女優・小明が語る“フェイクドキュメント”の現場「フェイクじゃなくガチで痛い目に遭いました!」

kowazugi_02.jpgさっさと引き返せばよかったのに、ギャラ欲しさにタタリ村に来てしまった小明。カメラには怪しい影が映っていた!

──タタリ村でみんな不機嫌そうにしているのは、リアルにしんどかったから?

小明  そうなんですよ! かなりキツい山道で、最初はみんなで「歌でも歌いましょう♪」とか言っていたのが、次第に「しゃべると疲れる」みたいに黙りこくってしまった。それと、いちばんしんどかったのは、最後のトイレタイムから10時間くらいずっと尿意を我慢してなくちゃいけなかったことですね。女性は私と市川役の久保山さんの2人だけだったんです。それで男性スタッフが気を遣って野外用の簡易トイレを用意してくれたんですが、使用後に猫砂を掛けるタイプのもので、撤収する際にその猫砂を持ち帰らなきゃいけない。男性スタッフに使用済み猫砂を持ち帰らせる勇気は、私にはなかった。まだ、そういうプレイを平気で楽しめるほど大人ではないですね……。久保山さんは慣れたもので、ずっとトイレに行かなくても平気みたいでした。「こういう人が『コワすぎ!』のレギュラーになるんだなぁ」と感心しました。不気味な廃村で、歩き疲れ、しかも尿意をずっと我慢しての撮影。いろんなものとの闘いが現場では待っていました。しかも私と物理学者役の金子二郎さん(金子修介監督の実弟で本職は脚本家)以外はみんなレギュラーで仲いいし、金子さんはコミュニケーション能力のある方だし、私だけアウェー感を感じながらのロケだったんです。

■自分の中にいる、もう一人の自分のドキュメンタリー

──疎外感を感じ、ギャラか身の安全かで揺れ動いていた売れないアイドルに、“もののけ”が取り憑いてしまう。ゾンビアイドルとしても知られる小明さんが、まるでシュールレアリズムの絵画を思わせるとんでもない状態に。

小明  ありがとうございます。そう言ってもらえると、うれしいな♪ まだ完成品を観てないので、自分がどのように画面に映っているのか知らないんです(笑)。別に乳首が出てたり、ヘアが丸見えなわけじゃないんですよね? じゃあ、全然OKです(笑)。私としては、その後にもらった工藤パンチのほうがリアルに衝撃でした。大迫さんはボクシング経験者で、パンチが速くて見えないんです。本番の前に一応、「パンチを浴びる直前に首をのけぞらせると当たっているように見える」とレクチャーしてもらったんですが、私は体育の成績がずっと2でしたから。私のリアクションが遅いとパンチが入るし、私が首をのけぞるタイミングが早すぎると撮り直しになるし、勢い余って砂利の上に吹っ飛ばされるし……。工藤パンチを何発も浴びた後は、マジで朦朧とした状態のまま撮影が続いてましたね。

──白石組の現場もテストやリテイクはあるんですね?

小明  そうですね。白石監督が「このシーンはこんな感じです」ってザッと説明して、一回だけ軽くカメラテストして、後はすぐ本番って感じですね。大事なシーンに関しては撮り直しもあるみたいです。カメラマン役の白石監督がそのまま撮影しているんですが、すっごく楽しそうに生き生きとカメラを回している。「あ~、『コワすぎ!』は白石監督のライフワークなんだなぁ」って感じましたねぇ。

──お話を聞いていると『コワすぎ!』はフェイクドキュメンタリーではあるものの、ドキュメンタリー的側面がとても強い作品のようですね。

小明  本当にそうだと思います。私に関してはガチなドキュメンタリーでしたね。工藤役の大迫さんとも話したんですけど、カメラが回ってないと普通の方ですけど、お子さんと遊んでいるときとかに「ふと自分の中に工藤がいることに気づく」と言ってましたね。多分、久保山さんの中にも、アシスタントの市川というキャラクターがいるんでしょうね。自分の中にいるもう一人の自分を、白石監督はドキュメンタリーとして撮っているのかもしれないですね。だとするとヤバいなぁ、もう一人の私は今も山の中をさまよっているのかも! いや~、かなり大変な目に遭った撮影でしたけど、オールアップの瞬間は不思議なくらい「やりきった!」という充足感がありましたね。カメラに向かって思わず「みなさん、よくこんな過酷なロケに耐えてますね。我慢強いですね!」なんてケンカを売るようなことを口走ってしまいました(笑)。あのコメント、DVDの特典映像に入るのかな。

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