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ダイナミックなアクションが3Dと相性抜群!『アメイジング・スパイダーマン2』

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 今週取り上げる最新映画は、若い世代を中心に幅広い層が楽しめるアメコミヒーローアクションと、大人向けの恋愛ドラマ。家族、カップル、友人同士で出かける機会の増えるゴールデンウィーク、好みに合う作品をぜひ劇場でご覧いただきたい。


 『アメイジング・スパイダーマン2』(公開中、2D/3D上映)は、マーベルのスーパーヒーロー・コミックを原作に、マーク・ウェブ監督、アンドリュー・ガーフィールド主演でシリーズをリブートした『アメイジング・スパイダーマン』の続編。スパイダーマンとしてニューヨーク市民を守る活躍が続くピーター・パーカー。恋人グウェン(エマ・ストーン)とともに高校を卒業するが、彼女の亡き父との約束が原因で、2人は別れてしまう。そんな頃、感電事故に遭って高圧電流を操る怪人となったエレクトロ(ジェイミー・フォックス)や、難病を克服するために投与した物質のせいで醜く変貌したグリーン・ゴブリンが、次々にスパイダーマンに襲いかかる。

 3Dで上映されることが多いスーパーヒーロー映画の中でも、臨場感や奥行き感、被写体がスクリーンから飛び出してくるギミックなど、3D映像の魅力を目いっぱい楽しめる点で屈指の本シリーズ。もともと、摩天楼の間を振り子の要領で移動する「スパイディー・スイング」のような高低差を活かしたダイナミックな動きが3Dと相性が良いことに加え、スパイダーマンの手首から放たれたクモの糸が観客側にグングン伸びてくるショットなど、これぞまさに3D! という映像が満載だ。中盤のエレクトロとの初対戦では、怪人が市街地で放った高圧電流により危機一髪な通行人多数をストップモーションで静止させ、その空間をスパイダーマンが俊敏に動き回って1人1人を救う様子を、移動する視点で見せていくという、『マトリックス』で有名になったバレットタイム技法を発展させたような名場面も。アクションだけでなく、恋愛映画『(500)日のサマー』のウェブ監督らしく、ピーターとグウェンの恋と運命を丁寧に描いている点も見逃せない。グウェン役のエマ・ストーンがアップになると、金髪の立体的なウェーブ、虹彩の奥行きまで感じられ、男性はもちろん女性までうっとりとロマンチックな気分に浸れそうだ。第1作を未見なら、DVD等で鑑賞してから本作に臨むとストーリーを一層楽しめるだろう。

 『とらわれて夏』(5月1日公開)は、許されない愛を貫こうとする男女の姿を描く感動のドラマ。アメリカ東部の小さな町で、夫と離婚して13歳の息子ヘンリーと2人で暮らすアデル(ケイト・ウィンスレット)は、1987年9月初めのある日、買い物に出かけたスーパーで脱獄犯のフランク(ジョシュ・ブローリン)に遭遇。強要されるまま、フランクを車に乗せて帰り、自宅にかくまうことになる。フランクはケガをした脚が治れば危害を加えず出て行くと約束し、アデルの家事を手伝い、ヘンリーには野球を教えて過ごす。それぞれつらい過去を抱えたアデルとフランクは、ほどなく互いを強く求め合うようになる。その頃、町では警察によるフランク捜索の手が広げられていた。

 J・D・サリンジャーと同棲したことでも知られる女性作家ジョイス・メイナードが2009年に発表した小説を原作に、『JUNO ジュノ』『ヤング≒アダルト』の若き天才、ジェイソン・ライトマン監督が映画化。2人の過去をフラッシュバックで徐々に明らかにする緻密な構成で、緊張をはらむ抑えた演技と演出により濃密な4日間の心の変化を表現した。過去にパートナーとの関係で失敗したことが心の傷になっている男女が、障害を乗り越えて新しい愛に生きようとする姿に、「罪のあがない」が必要と分かっていても思わず応援してしまうはず。過去の罪や悲劇からの再生が描かれると同時に、不安定な母を支える少年の成長物語としても味わい深い。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)

『アメイジング・スパイダーマン2』作品情報
<http://eiga.com/movie/78257/>

『とらわれて夏』作品情報
<http://eiga.com/movie/57489/>

最終更新:2014/04/25 21:00
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