フランスからやってきた、超弩級の官能大作! 禁断の恋の行方『アデル、ブルーは熱い色』
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寒色系のブルーは理性や穏やかさを表す色だとされているが、フランスからやってきた官能大作『アデル、ブルーは熱い色』を観てしまうとそんな従来のイメージは一変してしまうだろう。それほどまでに主人公たちは運命的な恋に身を焦がし、赤い炎よりもさらに情熱的に、青白くメラメラと燃え上がる。人間と人間がこんなにも激しく愛し合えることに驚きを覚える。ただし、この映画が他の多くの恋愛映画と少しばかり異なっているのは、恋の炎に身を委ねる2人が女性同士だということだ。“バンドデシネ”と呼ばれるフランスのコミック『ブルーは熱い色』(DU BOOKS)を映画化した本作。原作では主人公の女の子はクレモンティーヌという名前だが、チュニジア系フランス人のアブデラティフ・ケシシュ監督は主演女優アデル・エグザルコプロスにすっかり惚れ込み、彼女の名前をそのまま役名にしただけでなく、作品名まで変えてしまった。アデルの自然な演技と年上の恋人を大胆に演じたレア・セドゥ、そしてケシシュ監督の3人にカンヌ映画祭最高賞であるパルムドールが贈られている。
アデル(アデル・エグザルコプロス)は高校に通うごくフツーの17歳の女の子。同じ高校に通うイケメンの先輩トマ(ジェレミー・ラユルト)とチラ見し合う仲で、周りから囃されるようにして交際を始めた。トマとの初デートに出掛けるアデルだが、その途中で運命の出会いをしてしまう。街ですれ違った青い髪の女性の姿が強烈で、目に焼き付いて離れない。トマと映画館デートし、しばらくして初体験まで済ませたものの、どうもアデルは気もそぞろ。そんなとき、ホモっ気のある男友達に連れられて、同性愛者たちがたむろする夜の繁華街へ。念願の青い髪の女性・エマ(レア・セドゥ)と再会を果たす。彼女は美大の4年生だった。ユニセックスな雰囲気と知的な会話に、すっかり魅了されるアデル。2人は一気に恋に墜ちていく。
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