第2の佐村河内事件? “リケジョ”小保方晴子「世紀の大発見」をめぐる利権争いが勃発
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
さて、今週の第5位は、ポストの新たな次元に入った牛丼屋戦争の話。
『なか卯』が牛丼の発売を開始したのは1974年。その目玉商品を捨ててまで、今回「牛すき丼」の導入に踏み切ったのだ。
ポストは試食してみた。
「名前の通り、すき焼き風の具材がご飯の一面に敷き詰められている。メインは、従来の『和風牛丼』で使われていたものよりも厚めに切られた牛肉。やや脂身が多いが、これは豪州産牛肉から、脂身の多い米国産牛肉に変わったためだという。この肉に加え、焼き豆腐、白ネギ、白滝、エリンギといった具材が、やや甘めの濃いタレですき焼き風に煮込まれている。具材には味がよく染み込んでいて、食が進む。アクセントに三つ葉がトッピングされているあたりが、丼物を得意としてきた『なか卯』らしい。値段は350円(並)」
なかなか好評らしい。
業界は、牛丼依存体質から脱しようという動きが目立つ。その象徴として選ばれているメニューが「すき焼き」なのだという。先陣を切ったのは老舗の『吉野家』だった。昨年12月5日、「牛すき鍋膳」と「牛チゲ鍋膳」の販売を開始。その直前に開かれた戦略発表会では、「うまい・やすい・ごゆっくり」という新コンセプトに基づいたメニューだと発表した。これまで譲ることのなかった「うまい・やすい・はやい」からの大転換(?)である。
発売2カ月間で、累計700万食を突破したという。
『すき家』も追撃する。2月14日から「牛すき鍋定食」など、鍋定食3商品の販売を開始し、値段もセット内容も『吉野家』と同じ580円(並)。
00年以降、度重なる値下げ競争を繰り広げてきた牛丼業界だが、09年12月には『すき家』が280円牛丼を仕掛け、低価格時代へと突入。
だが、これも限界にきた。昨年12月『すき家』が牛丼を240円まで値下げしたが、牛丼離れに歯止めは掛からなかったという。そこで豪華・高価格路線へと舵を切ったというのだ。
業界に詳しい中村芳平氏は、こう言う。
「これを機に“チョイ飲み需要”にシフトするのでは。オペレーションが複雑化し、商品提供までに時間がかかることを逆手に取って、その間にドリンクで稼ぐ。“チョイ飲み”需要というのは、ラーメンの『日高屋』がブームに火をつけた方式で、生ビールを安く提供することで、餃子の売り上げを急増させた。最近は『吉野家』もつまみ的メニューが増えていることから、明らかにこの“チョイ飲み需要”を狙っていると思われます」
私は『すき家』の並盛り牛丼が好物だが、牛丼屋で酒を飲みたいとは思わない。お銚子2本とすき焼き鍋を食べて1,000円は、私にはチト高い気がするが。
第4位は、昨年10月、女優としても活躍していた元交際相手の女子高生(享年18)を付け回し、殺害した池永チャールストーマス被告(21)の獄中インタビュー。彼は現在、立川拘置所に拘留されているそうだ。
その池永被告に面会し、彼の肉声を文春が掲載している。「反省の言葉はなく、その口ぶりは他人事のようだった」と書いている彼の言葉を引用してみよう。
「事態が大きくなることは想像していましたが、そんなに凄いんですか。なんて書いてありました? 感想としては……複雑ですね。心情はあまり話したくない。後悔はしています。ただ反省という言葉を、簡単に使いたくない。自分は知識に乏しいので、まずは本を読み、善悪、生命、死とは何かを考えたい。(中略)臆病な自尊心、尊大な羞恥心、自分の性格はそんな感じです。もうすぐ裁判ですが、初めて断罪されるわけですから、怖くないわけがない。ですが、それなりの覚悟を持っています。殺害したわけですから」
罪の重さを知らないほど幼いわけではないが、まだ自分の犯したことを本当に自覚するまでには至ってないのだろうか。公判で彼は、どのような言葉を被害者に対して述べるのだろうか。
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