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日刊サイゾー トップ > 社会  > 振り込め詐欺分業化の陰に中国人

被害額過去最高 振り込め詐欺分業化の陰で暗躍する中国人出し子

3343563971.jpg※イメージ画像 photo by MJ/TR from flickr

 振り込め詐欺による被害が止まらない。

 警察庁によると、昨年1年間の「振り込め詐欺」の被害件数は1万1,998件に達し、被害総額では前年より122億円以上多い486億9,325万円となり、過去最悪を記録した。1日に平均1億3,000万円以上の被害が出た計算になる。

 振り込め詐欺の被害額は、金融機関や警察による対策が功を奏し、2009年に前年比で6割減を達成したものの、その後は再び右肩上がりに増加している。
 
 背景には、現金を被害者から直接受け取る「手渡し型」など、新しい手口が出現していることが指摘されている。

 一方、振り込め詐欺の分業化が進んでいることを被害増加の一因として挙げるのは、元振り込め詐欺実行犯の男だ。

「振り込め詐欺は、被害者とファーストコンタクトを取るかけ子組織と、架空口座に振り込まれた金を引き出し、また被害者から金を受け取る出し子・受け子組織による分業で行われている。出し子・受け子組織は引き出した金額の2%を徴収し、それぞれの実行犯に成功報酬として詐取した金額の0.5パーセント前後を渡している。これまでは出し子・受け子が捕まると、芋づる式に組織ごと摘発されていたが、分業により、出し子が捕まってもかけ子側までは警察の捜査が及ばない仕組みになっている」

 被害増加の一方、振り込め詐欺犯の検挙率は上昇しているが、実際は「トカゲの尻尾切り状態」にあるというわけだ。

 また、振り込め詐欺のグローバル化も、犯人たちの一網打尽を困難にしている。中国を拠点に国際電話で日本人をカモにするかけ子組織の存在も報告されているが、出し子組織の多国籍化も進んでいる。

「出し子には、中国人を中心とした外国人も多い。彼らは観光客として入国して数日の間に仕事をして帰国する。そのため、防犯カメラに顔が映っていても、日本の警察は捕まえようがない」(同)

 政府は経済効果を狙いとして外国人観光客に対するビザ発給・入国管理の簡略化を進めているが、思わぬ副作用もあるようだ。
(文=牧野源)

最終更新:2014/02/19 19:30
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