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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 剛力史上最強の剛力彩芽!?
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第47回

剛力史上最強の剛力彩芽! パブリックイメージを逆手に取った『私の嫌いな探偵』

 果ては「せぇーか~い」と、『クロコーチ』の決めゼリフを剛力自身に言わせる。さらに剛力には『がきデカ』の「死刑」やら、ゆーとぴあの懐かしいギャグなどもやらせ、剛力が出演している『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ系)をも「アンビリーバボーとかでやってそうじゃない?」なんてセリフでイジって遊んでいる。また、「ここでCM行っちゃう?」「序盤だからたぶん(推理は)間違ってるけど」などと、メタドラマ的なセリフも多い。

 小ネタを使いすぎると、よっぽどうまくやらないとスベってしまうことが多い。しかし、このドラマでは玉木と剛力、2人の間が絶妙で思わず笑ってしまう。そして極めつきは、“剛力ダンス”だ。AKB48の峯岸みなみなどにイジられた、あの剛力ダンスを自らパロディして楽しげに踊るのだ。

 メタでパロディな要素が強ければ強いほど、逆に剛力のベタなかわいらしさが強調される。元気で明るく、無駄にポジティブ、ちょっとおバカでウザい朱美は、批判を浴び続ける剛力のパブリックイメージ、つまり虚像としての“剛力彩芽”そのものだ。『私の嫌いな探偵』は探偵ドラマのパロディであるのと同時に、“剛力彩芽”をパロディにしたドラマでもある。そのパロディを軽やかに楽しげに演じている。だから、これまで演じてきたどの役よりも、彼女の魅力が浮き彫りになる。

 剛力彩芽のハマリ役は、“剛力彩芽”だったのだ。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)

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最終更新:2019/11/29 18:00
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