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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 小泉麻耶がデリヘル嬢に…
障害者の性に斬り込んだ話題作『暗闇から手をのばせ』がDVDリリース!

小泉麻耶が語る女性にとっての“風俗”という仕事、そしてグラビアから女優へと転身する難しさ

──マスコミ試写の際に戸田監督からコメントをもらっていたところ、小泉さんがこちらに歩み寄って「脚本を読んで、この役は私だと思った」「女の子は誰しも心に闇を持っているんです」と話し掛けてきたのが印象に残っています。

小泉 私、言いましたか? 恥ずかしいなぁ(笑)。ごめんなさい、まだまだ日々成長中なもので、そういう恥ずかしい言葉をつい口にしてしまったようです。う~ん、当時の私は闇を抱えていたのかなぁ……。

■量産してやっていく仕事のしんどさ

──風俗嬢として漠然と生きている劇中の沙織と、グラビアアイドルから女優への転身中で模索状態だった小泉さんの姿が、そのときは重なって感じられました。

小泉 うん、それはすごくあるように思います。グラビアの仕事を否定する気はないんですが、私にとってはグラビアの仕事は表現が限られ、対象者は男性に限定され、一時期かなり息苦しかったんです。もっと広い世界を見たいし、いろんなことに挑戦してみたかったんです。その部分は沙織が感じていた生きることへの息苦しさとリンクしてたみたいですね。沙織が障害者専門の風俗嬢になったのも、何か自分から新しいアクションを起こしたいという気持ちがどこかにあったんでしょうね。

──小泉さんはグラビアアイドルとして人気を極めたわけですが、女優への転身は簡単ではなかった?

小泉 グラビアを極めたとは全然思っていません。グラビアでもアートっぽい自由度の高い仕事は面白いけど、量産してやっていかないといけない仕事がすごく多いんです。グラビアアイドルの王道ってよく言われるのが、雑誌をひと通り網羅したら、次はテレビのバラエティー番組に出て顔と名前を覚えてもらって、それでそのままタレントになるか、それとも女優になりたいなら違う道を目指しましょう、みたいなステップがありますよね。それで「日テレジェニック2009」に選ばれて、1年近く「日テレジェニック」の番組に出演していたんですが、その頃がいちばんキツかったんです。

378A4635s.jpgグラビア界を制したグラマラスボディはキープ。「サイゾーって攻めてる感じ。月刊サイゾーの表紙を飾れたときはうれしかったですよ♪」

──そのキツさって具体的には……。

小泉 グラビアアイドルとして求められていることと自分のやりたいことと食い違うことがありました。グラビアの仕事をしていると「じゃあ、自己紹介お願いします」「得意なポーズやって」「スリーサイズは?」「何か一発芸か物まねやって」みたいなことを言われるんですが、そういうのが本当に苦手で……。もちろん、グラビアの仕事が好きな人もいると思うし、才能のある人ならもっとスムーズに女優に転身できると思いますし、これは個人の問題でしょうね。自分の中でどのようなイメージで勝負していくべきなのか考え中なんです。その点、『暗闇から』の沙織はすごく演じがいがありました。どこまでも役に入っていけるし、役を演じることで自分自身とも向き合えたんです。もちろん役に入っていく作業は大変だし、何が正解かも分からないし、演じた後で「もっと、こうできたんじゃないか」と後悔することが多いんです。だから「じゃあ、次はもっとこうしよう」とトライし続けるしかない。今回の沙織役を熱意なく演じていたら、こんなに思い入れも湧かなかったでしょうね。

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