トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > その他 > サイゾーpremium  > 【麻生泰】カツラが招く"オトコ"の終焉
麻生泰「カツラ業界裏奇譚」第2回

デブとハゲは表裏一体! カツラが招く“オトコ”の終焉

AGAスキンクリニックを開業し、日夜、育毛治療に取り組む麻生泰氏。かつて自らも着用していたカツラの実害や怪しいビジネスについて、正論・異論・暴論を呈す!

今月の格言

デブとハゲは表裏一体! カツラが招く”オトコ”の終焉

 前回もお話ししましたが、カツラをかぶると外出するのが億劫になり、さらにスポーツなんてもってのほかになりますから、必然的に多くの人が運動不足になります。肥満は発毛の大敵。今回は僕の失敗談をもとに、カツラがつなぐ「デブ」と「ハゲ」の関係についてお話ししましょう。

 年齢を重ねて、ただでさえ基礎代謝が下がっていくなかで、規則的な運動をしないと高脂血症、糖尿病、高血圧の”死の三重奏”が聞こえ始めます。そして、太ると血液が脂肪に多く送られてしまい、頭皮にまで回らなくなって、抜け毛が加速していく。「デブにハゲが多い」というのは決して偏見ではなく、運動ができないことはオトコにとっていろんな意味で致命的なんです。

 僕は大学2年くらいまで、ずっとバスケットボールをやっていて、体型もそれなりにスリム、髪の毛もちゃんとありました。それがヘルニアを患い、また車にも乗るようになって、少しずつ太っていったんです。

 そして、とどめの一撃になったのは、まさにカツラをかぶるようになったこと。ついにはまったく運動をしなくなり、肥満と抜け毛の悪循環に……。僕が本格的に運動をやめたきっかけは、カツラ時代に趣味のマリンスポーツで大失敗をしたことでした。

 知り合いの先生に船を借り、女子も誘ってヨットに乗りに行ったときの話。いま考えれば「カツラでヨット」は無謀以外のなにものでもないのですが、まだ少しアクティブな気持ちが残っていたんでしょうね。結果はご想像の通り、ヨットから落ちた拍子にカツラがペロッとめくれてしまい、友人たちも気になるあの子も絶句。その瞬間、真夏なのに凍りついた空気と、帰り道でよそよそしく気を遣われる感じ、想像してみてください。

“髪の毛”が完全に頭から離れて海底に沈んでいく……ということにならなかったのは、カツラに頼りきっていた僕にとって不幸中の幸いでしたが、「もうスポーツはあきらめよう」と心に決めた瞬間でした。

 運動ができなくても、汗をかきにサウナにでも行けばいい、と思うかもしれません。けれど、近所の銭湯だったら知り合いに会う可能性もある。カツラをつけたまま入ることもできなくはありませんが、例えば友人たちとスーパー銭湯に行こうものなら、隠れた準備もあり「あいつだけ妙に準備が遅いな」ということになってしまいます。体を動かしたり、メンテナンスしたりするための選択肢が、どんどん失われていくんです。

 常に座って仕事をしていると精神病になる確率が高まる、というデータもあるように、適度な運動ができなければ気分も曇りがちになります。せめて移動時間に気を晴らすことができればと、オープンカーを買ったことがありましたが、風が怖くて高速道路を走ることができない(笑)。まさに八方塞がりです。そんななかで体重は加速的に増え、30歳を迎える頃には、頭がツルツルになっていました。

 これまでダイエットと無縁だった人も、カツラ生活で太る体質になってしまえば、そうも言っていられなくなります。そして、一度でも太った経験のある人は、生涯ダイエットを続けなければいけなくなる。痩せるのは簡単です。一週間くらい晩ご飯を抜けば、誰だってみるみる痩せていく。けれど、ダイエットをすれば細胞が飢餓状態になり、次に入ってきた栄養を貪欲に取り込もうとします。つまり、ダイエットはすればするほど、太りやすい体質になっていく。真面目な話、一生続ける覚悟がなければ、ダイエットなどしないほうがいい、というくらいなんです。

 カツラ生活から抜け出した今では、バスケットボールもマリンスポーツも大いに楽しみ、体型的には太めではあるものの、健康的な生活を送ることができています。あのままカツラを続けていたら、心身共により深刻な状態になっていたに違いない。大げさな話ではなく、医学的な治療で薄毛を克服して、人生を取り戻したような思いです。

 次回は、誰もが気になる”いざというとき”のお話――カツラ失敗談の「恋愛編」をお送りしましょう。

(構成/橋川良寛 bluepoint)

1401_katsura_02.jpg

麻生 泰(あそう・とおる)
1972年、奈良県出身。AGAスキンクリニック総括診療部長。東京美容外科統括院長。大阪医科大学形成外科にて研修医終了。大手美容外科で院長、診療部長を歴任後、東京美容外科を設立。また、AGAスキンクリニックの設立にもかかわり、統括診療部長を兼任する。自身の薄毛に悩み、治療方法を模索・研究し、現在の治療法を確立した。

1401_katsura_01.jpg

AGAスキンクリニック
薄毛で悩んだ麻生医師が、自ら開発し効果を実感した発毛治療を受けることができる院は、全国のAGAスキンクリニックをはじめ、東京美容外科メンズ専科、東京ビューティークリニックなど、全国26院(2013年12月現在)。さらに今後も拡大予定。
ご予約・ご相談はTEL:0120-2323-48
URL〈http://www.aganavi.jp/

AGAとは?
Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味。成人男性によくみられる髪が薄くなる状態のこと。一般的に遺伝や男性ホルモンの影響などが主な原因と考えられている。現在、全国で1260万人ほどいて、そのうち気にかけている人は800万人、何らかのケアを行ったことのある人は650万人だという。

最終更新:2014/04/24 12:05
ページ上部へ戻る

配給映画