深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.255
コドクな青春が生み出した『ヌイグルマーZ』は大槻ケンヂ、中川翔子、井口昇の特撮愛の結晶!!
2014/01/17 15:00
#映画 #パンドラ映画館
宅配カレーで働くロリータ娘のダメ子(中川翔子)は、綿状生命体が宿るテディベアのブースケと合体することでヌイグルマーに変身する。
原作のエッセンスをしっかり吸収した上で、中川翔子、武田梨奈ら女優陣の魅力が活きるように井口監督らしいオリジナル性が加えられた『ヌイグルマーZ』。天涯孤独で何をやっても失敗ばかりのダメ子(中川翔子)が唯一の肉親である姪の響子(市道真央)を守るために悪の組織と戦う物語となっている。両親のいない響子を見守っているのはダメ子だけではない。亡き母(平岩紙)から誕生日プレゼントとして渡されたテディベアのブースケ(声:阿部サダヲ)には宇宙から飛来してきた綿状生命体が宿っており、響子のことを“姫”として守ることを生き甲斐としていた。響子にゾンビの群れが迫る絶体絶命の瞬間、ダメ子とブースケは合体してショッキングピンクの快人ヌイグルマーへと変身するのだった。
ヌイグルマーと悪の組織が戦う舞台は“日本のインド”と呼ばれる杉並区高円寺。それゆえにインドで修業したターバン巻きの特撮ヒーロー『愛の戦士レインボーマン』の香りがどことなく漂う。ダメ子たちに襲い掛かる悪の組織は『レインボーマン』に登場した“死ね死ね団”によく似ている。悪の組織の幹部たちが実に魅力的なのだ。テレビ番組で一度だけインチキしたことからバッシングされた超能力少年キルビリー(武田梨奈2役)、井口監督の代表作『片腕マシンガール』(08)の姉貴分といえる片腕ロリータ(高木古都)、赤ちゃんなのにエッチ大好きな赤ちゃん人間(ジジ・ぶぅ)と味のあるキャラぞろい。死ね死ね団の女性幹部たちといい勝負できそうだ。
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