スキャットマンが再ブレイクの兆し!? 「プッチンプリン」ギネス世界記録(TM)達成との、意外で懐かしい関係!
♪プッチンパポペッ エ~ビバデ プリンプリンッ!
思わず画面のスクロールを止めてしまったそこのアナタ! きっと僕と同じく90年代に「プリプリ・スキャット」の洗礼を受けた世代ですネ!
というわけでここ最近、90年代半ばにグリコ乳業の「プッチンプリン」のCMソング「プリプリ・スキャット」で、日本中のお茶の間を席巻したアメリカ人歌手スキャットマン・ジョン(1999年逝去)が、再ブレイクの兆しを見せつつあるようだ。
1972年の発売開始以来、累計販売個数が51億個を突破したという事で、2012年10月末に「世界でもっとも売れているプリン」としてギネス世界記録(TM)に認定されたグリコ乳業の「プッチンプリン」シリーズ。そのニュースが世に流れると、かつてプッチンプリンを味わっていた幼い頃を懐かしむ話題がTwitterやFacebookなどSNS上で続出。中でも先述の「プリプリ・スキャット」を使用したCM映像や、歌っていたスキャットマンの話題が大きな盛り上がりを見せていた。
このスキャットマンフィーバーに驚きを隠せないのが、当のグリコ乳業だ。
「まさかこんなに長い間愛され続けるCMソングになっていたとは思いませんでした」
そう語るのはマーケティング本部の伊吹亮一さん。
「1年ほど前にギネス世界記録(TM)認定についての記者会見を行った際、スギちゃんに来ていただいて『エブリバディ・プッチン』という言葉を合図に記者全員で一斉にプッチンをしました。この合図に関しては何も打ち合わせはしていなくて、たぶんCMソングのワンフレーズがスギちゃんの中に残っていたため、その一言が自然に出てきたのだと思っています」
90年代に青春を送った(と思われる)スギちゃんが発した、何気ない一言がきっかけとなったのかどうかは分からないが、その後ニュースを見た消費者の間でも当時のCMやスキャットマンの話題で持ちきりだったという。
「ニュース報道後、インターネットでは“スキャットマンを思い出す”とか、“『エブリバディ・プッチン』が世界に認められた”とか、当時の記憶を引っ張り出してくれてる方が大変多くいらっしゃいました。実際にアンケートを取ってみても、多くの方が覚えていてくださって、スキャットマン・ジョンさんの『プリプリ・スキャット』もプッチンプリンというブランドの大切な資産だと思い知らされました」
当時、CM制作に関わった関係者はスキャットマン・ジョン起用の経緯を以下のように語る。
「当時、プッチンプリン=国民的プリンというブランドイメージを確立するために『エブリバディ・プッチン』というコンセプトのもとCM企画をスタートしました。そこで王道感のある明るさ、元気感、今どき感のある企画を検討する中で、当時日本でも流行しつつあったスキャットマン・ジョンさんのスキャットと、プッチンプリンの『パ行』の音がマッチしたところからタイアップが決定しました。ただし、当時スキャットマン・ジョンさんの衣装が黒色だったので、明るく清潔感のある白色のスーツを着てもらい、さらに子供たちと共演していただくことでプッチンプリンの楽しい世界観を作りました」
また、伊吹さんはスキャットマン・ジョンが出演していたCMについてこう語る。
「プッチンプリンは『プッチンHappy』というコンセプトを大切にしています。プッチンプリンはデザートなのでおいしいというのは当たり前で、さらに楽しくないといけない。プッチンしてお皿に落とす、という楽しくてわくわくするエンタメ要素を重視しているのですが、その世界観をうまく表現できていたCMだったと思います」
思えばスキャットマン・ジョンは大ヒット曲「Scatman’s World」の中で、誰もが平等にハッピーになれる世界を「スキャットランド」と命名し、そこからスキャットマンは我々にメッセージを発し続けていると歌っていた。
そういう意味ではプッチンプリンの目指すハッピーな世界と、スキャットマン・ジョンが高らかに歌い上げた理想郷は非常に近しい世界観だったのではないのだろうか。
さてギネス世界記録(TM)認定という栄誉を獲得したプッチンプリンだが、このニュースを受けてグリコ乳業社内もますます活気づいているそうだ。
プッチンプリン クリーミーいちごミックス
プッチンプリンは1月20日より独自のプルル~ン食感をさらにアップさせ新登場。また、同日新たに、ママも安心お子さまの事を考えた「プッチンプリン for Kids」が発売される。その他にもいちごプリンとの二層構造の「クリーミーいちごミックス」。手づくりで1kgのプッチンプリンが作れる「手づくりプッチンプリン」など、意欲的な商品ラインナップとなっている。
「私たちには、プリンのユーザーをできるだけ拡大したいという気持ちがあります。また、まだプッチンプリンが届いていない人のもとに届けていきたいと思います。ギネス世界記録(TM)に認定され、日本を代表する国民的プリンに成長しましたが、まだまだ進化し、成長していくと信じています。『プッチンHappy』というコンセプトを大切にしながら、これからもお客様にワクワク感や楽しさをお届けすべくチャレンジしていきたいと思います」(伊吹さん)
まさにプッチンプリンの可能性は無限大。2014年もプッチンプリンは様々な展開を繰り広げていくそうだ。
個人的には、「プリプリ・スキャット」に合わせていろんな人が軽快なダンスを披露するCMをまた見てみたいんですが……いかがでしょうか、グリコ乳業さん!
(文=有田シュン)
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