アイドル映画の常識決壊! BiS主演『アイドル・イズ・デッド ノンちゃんのプロパガンダ大戦争』
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女性アイドルの多くが純真さ、可憐さを売りにしているのに対し、2012年にエイベックスからメジャーデビューを果たしたアイドルグループ・BiS(新生アイドル研究会)の魅力は過激さにある。メンバー全員が全裸で樹海を駆け回る「MY l×××」のPVはユーチューブ再生回数が180万回を越え、世界的なノイズバンド・非常階段との合体ユニット「BiS階段」としてライブを行うなど予測不能なパフォーマンスで注目を浴びている。アイドルグループというよりもパンクバンドを思わせる破天荒さだ。ライブではスクール水着姿で客席にダイブし、また握手会ならぬハグ会で研究員(BiSファン)と交流するなど、既成のアイドルイメージを徹底的に破壊しまくる彼女たちは、主演映画でも“アイドル映画”の概念をズタボロに打ち砕いてしまう。BiS主演作『アイドル・イズ・デッド ノンちゃんのプロパガンダ大戦争』は、かつてないアナーキーさに満ちた新生アイドル映画となっている。
『──ノンちゃんのプロパガンダ大戦争』の前日談となっているのが1月8日(水)にDVDリリースされるBiS初主演作『アイドル・イズ・デッド』(12)。インディーズ映画シーンで活躍する加藤行宏監督が撮った60分の中編映画『アイドル・イズ・デッド』からしてすでに異形のアイドル映画だった。路上で難癖付けてきた先輩アイドルたちを殺害し、アリバイ工作のために成り済ましアイドグループとして結成された“BiS”。追跡の手が迫り、またメンバー間で内紛が起きる中、BiSがステージデビューを果たすまでの舞台裏を描いた血まみれのアイドル成功譚だった。AKB、ももクロ、モー娘。、地下アイドルにローカルアイドルと戦国時代と化したアイドルシーンをブラックコメディ化してみせた。
前作で殺人を犯してまでステージに立つことに固執したBiSだが、さらに本作では暴力まみれ、汚物まみれ、原発再稼働問題といったアイドル映画としてのタブー要素がてんこ盛りとなっている。BiSの中心メンバーであるルイ(プー・ルイ)、そして殺人事件の巻き添えをくらったユフ(テラシマユフ)は留置所に拘束中。BiSは初ステージ1回きりで活動中止に追い込まれた幻のアイドルとして伝説となっていた。そんな中、実刑をまぬがれた唯一のメンバー・ノンちゃん(ヒラノノゾミ)はアイドル志望の若い子たちを集め、新生BiSを目指してトレーニングに明け暮れる。学生時代は引きこもりだったノンちゃんは、BiSとしてスポットライトを浴びたことがきっかけでポジティブキャラへと変貌を遂げていた。
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