マッチョなボディで、便利屋で大成功!? あの“新加勢大周”坂本一生の現在
#インタビュー
――時間内であれば、いくつかまとめて仕事をお願いしてもいいんですか?
坂本 うちは1時間3150円+出張費2100円、計5250円が基本料金ですが、50分で依頼が終わって、残り10分で何か別のことをしてくれ、というのもOKですよ。
――どんな依頼が多いんですか?
坂本 季節ごとに変わってきますが、この時期は掃除とか不要品処分、引っ越しのお手伝いなどが多いですね。高齢者の方からは電球交換や荷物の移動、買い物の代行、庭の手入れ。女性の方からは、家具の組み立てやAV機器の配線、重い荷物の移動などが多いですね。
――これまでに受けた、変わった依頼は?
坂本 食品会社からの依頼で、24時間、提供する食べ物・飲み物を残さず食べ、1時間ごとに体重を量ってほしいという依頼がありました。結果、腹はパンパンで5kg太りました(笑)。また、20年間ためた小銭を銀行に持って行くのを手伝ってほしいという依頼で、梅酒のビン27個分、重さ100kg超の小銭を運んだこともありました。両替するのに丸1日かかり、銀行の人もあきれていましたね。それから、母国語しかしゃべれないアフリカ人を空港に迎えに行くという依頼もありましたね。地下鉄の音におびえて走って逃げようとするわ、電車内で大声で歌いだすわ、公園に連れて行けば鳩を追い掛け回すわ、八百屋のりんごを勝手に取って食べるわで、向こうもすべてが驚きなんだろうけど、こっちはもっとビックリで大変でした……。。
――便利屋をテーマにした、三浦しをんさんの小説『まほろ駅前多田便利軒』(文藝春秋)が映画化・ドラマ化され、便利屋という職業の認知度も高まっていますが、このストーリーのように、依頼の本筋から外れて、依頼者のプライベートにも踏み込むこともあるんですか?
坂本 基本的にはプライベートなことには首を突っ込みませんが、悩み相談というか、おじいちゃんおばあちゃんの雑談を聞くことはありますね。3年前に亡くなった奥さんの墓の掃除をしてほしいと独り暮らしのおじいさんから頼まれたことがあったんですが、現地に行ってみると墓はすでにきれいに掃除されていて、おじいさん宛てに書かれた手紙が置かれていました。それをおじいさんに渡すと、手紙を読み、すすり泣いていました。事情を聞くと、10年前に勘当し、音信不通になっていた娘さんからの手紙だった、なんてこともありましたね。こんなドラマみたいなこと本当にあるんだと。
――便利屋という仕事の魅力って、どんなところですか?
坂本 人助けをして、笑顔で感謝されることですかね。腰の曲がったおばあちゃんがさらに腰を曲げながら「ありがとう、ありがとう」と言ってくれるので、とてもやりがいがあります。依頼内容、場所、時間も毎回違って刺激があるので、そういう意味では芸能界に似ているところもあるかな。なにより、大好きな肉体労働だってところが大きいです。僕の天職ですね。
(取材・文=編集部)
●「便利屋!お助け本舗」
<http://otasuke365.com/>
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