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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 2013年アニメ業界を総決算!
週刊アニメ時評 特別編

『黒子のバスケ』脅迫事件、『進撃の巨人』大ヒット……2013年アニメ業界を総決算!

5位「劇場アニメ大盛況!」

 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』『ドラゴンボールZ 神と神』『劇場版銀魂完結篇 万事屋よ永遠なれ』『劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などなど、話題のアニメ映画が大量に公開されたのも今年の特徴。ここ数年はOVAクラスの作品を短期間イベント上映するという形での劇場用アニメが増加傾向だったが、今年は正統派(というのが正しいかどうかはわからない)劇場用アニメが大豊作。極めつきとして、『風立ちぬ』(宮崎駿監督)、『かぐや姫の物語』(高畑勲監督)というスタジオジブリの二大巨頭による新作が連続公開という、非常に話題性の高い一年となった。

4位「声優の結婚ラッシュは続く」

 驚異の結婚ラッシュだった2013年の声優業界。今年も置鮎龍太郎&前田愛の声優カップルに始まり、千葉千恵巳、三瓶由布子、門脇以、斎藤千和、遠藤綾、真田アサミ、そして声優界の珍獣として愛されてきた金朋こと金田朋子が、俳優の森渉と入籍を発表。昨年に負けず劣らずの結婚ラッシュで、僕らのライフはもうゼロよ! いやいや、みなさんおめでとうございます。個人的には、舞太の入籍・出産発表に、とりわけ力強いおめでとうコールをしたいと思います!

3位「Linked Horizon、水樹×TMが紅白に!」

 日本の大みそかの風物詩・NHK紅白歌合戦に、Linked Horizonが初出場! 同人音楽出身のミュージシャン初のエントリーということで、日本のオタクシーンの躍進ぶりを象徴する事件だといえよう。また、水樹奈々とT.M.Revolutionも『革命機ヴァルヴレイヴ』主題歌で出場がほぼ確定。

 その他、いきものがかりは『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』主題歌「笑顔」。徳永英明は91年のアニメ『ドラゴンクエスト ~勇者アベル伝説~』主題歌「夢を信じて」で出場予定。

 今年の紅白はアニソンファン的にも要注目だ。

2位「『進撃の巨人』大ヒット!」

 もはや何も言う必要がないくらいの大ヒットを記録した『進撃の巨人』。アニメ放送当初は作品のテンションの高さもさることながら、すさまじい枚数の動画とハイクオリティな作画を維持すべく、異例のアニメーター募集がTwitter上で行われたり、納期の都合で地方によって演出が異なるなど、ライブ感満点の制作体制に話題が集中。アニメファンから「大丈夫か?」「最終話まで持つのか?」と、不安視する声も上がっていたが、見事2クールを完走。終わってみれば、内容、クオリティ、盛り上がりのいずれの点でも2013年を代表するにふさわしい作品となった。

 なお、主題歌シングル「自由への進撃」も大ヒット。主題歌を歌ったLinked Horizonが紅白歌合戦に出場することは先述の通りだ。

1位「黒子のバスケ事件は解決?」

 2012年から続く『黒子のバスケ』を標的とした脅迫事件。昨年はイベント中止、コミケでの同人誌頒布中止といった形で被害が多数発生していたが、今年に入って250通を超える脅迫状の発送。お菓子、コミック、DVD、CDの店頭からの回収。また原作者の出身校である上智大学に、気化すれば致死量を超えるという硫化水素が持ち込まれるなど、より悪質に。このまま2014年を迎えるのかと誰もが思っていたところ、12月15日、警視庁は渡辺博史容疑者(36)を威力業務妨害の疑いで逮捕。容疑者は「ごめんなさい。負けました」と供述し、一連の事件についても容疑を認めている。

 これで一連の「黒子のバスケ事件」は解決したといえるが、中には模倣犯もいたのでは? とみる向きもあり、事件の完全な解決には今しばらく時間がかかりそうだ。

***

 というわけで、駆け足で2013年のアニメ・オタク業界を振り返ってみましたが、今年はアニメ作品自体には明るいニュースが多かった一方、業界の今後を占う重要な出来事も発生した一年だったといえます。これらのニュースを受けて、来年はどんなエンタテインメントを僕らに見せてくれるのか、非常に楽しみですね。気がつけば、この連載も来年で3年目に突入! 業界内外からどんなにウザがられても、これからもマイペースにアニメ・オタク業界をウォッチしていきますので、そこんとこヨロシク!
(文=龍崎珠樹)

最終更新:2013/12/28 15:00
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