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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 『アイカツ!』でステマ?
週刊アニメ時評 第57回

『アイカツ!』のステルスしないマーケティングに感服! クリスマス商戦の堂々たるグッズプロモーション!

aikatsu.jpg『アイカツ!』公式サイトより

 いよいよ迎えたクリスマス! 世間は浮かれモード一色に染まり、非リア充な僕たちはなんとも肩身が狭い今日この頃。いかがお過ごしでしょうか? 二次元なら僕らの心を癒やしてくれるはず……。と思ってテレビをつけてみても、大きなお友達が好んで見るような深夜アニメの大半は、続々と最終話ラッシュに突入! なんとも切ない気持ちになること、この上ありません。もはや我々の心の最後の砦は、1年以上の長いサイクルで放送されることの多い、朝方、夕方に放送される児童向けアニメだけだ!

 そんな割とどうでもいい気分で夕飯前にアニメを見ていて、とある作品で衝撃を受けてしまったので、今回はそのお話です。そのアニメとは『アイカツ!』。本作は、バンダイが発売するトレーディングカードを使用した、女児向けアーケードゲームを原作とするアニメです。

 プレイヤーはトップアイドルを目指してオーディションに挑戦する、というストーリーの原作ゲームは、リズムに合わせてボタンを押すリズムゲーム要素のほかに、さまざまな衣装が描かれたカードをゲーム機に読み込ませて、自分の作ったキャラに実際に着せることができるという、着せ替え人形遊び的な要素。また、自分のキャラクターがどんどん成長していくという育成ゲーム的要素が組み込まれた、なかなかに奥の深い内容。ちなみにそのカードは、ゲームプレーでゲットする以外に、お菓子やヘアバンド、シュシュといった小物からゲームに登場する衣装と同じデザインのアパレルなどにも封入されており、よりレアなカードを入手しようと思うならば、そういった関連グッズも購入しないといけないというシステムになっています。イオングループのようなショッピングモールに行けば、『アイカツ!』グッズに身を包んだ大勢の女児が何枚ものカードを握りしめながらゲームをプレーしている姿を目にしたこともあるのではないのでしょうか?

 その人気は、いわゆる大きなお友達(主に男性)にも波及しており、ネット上では彼らは「アイカツおじさん」と呼ばれており、その経済規模は70億円とも80億円ともいわれています。

 そんな大人気ゲームを原作とするアニメ版『アイカツ!』ですが、先週放送された第62話「アイドルはサンタクロース!」では、通年放送アニメでは恒例のクリスマスエピソードが描かれました。クリスマス、とは言っても、ほとんど男性キャラの登場しない本作。30分、ひたすらアイドルたちの微笑ましい姿が描かれるだろう……と思っていました!

 今回のエピソードは、アイドルたちがファンを招いてのクリスマスイベントを開催するという内容。特大ケーキを作ろうということになったのですが、そこで出てきたケーキのデザインが主人公・星宮いちごがケーキの真ん中に立つというもの。これだけ聞くと、「まあ、あるわな」という程度の感想なのですが、そのデザインがコンビニエンストア「セブン-イレブン」で予約受付中のクリスマスケーキとまったく同じデザインだったのです。これはすごい!

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