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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 博多華丸・大吉が二度売れたワケ
お笑い評論家・ラリー遠田の【この芸人を見よ!】第117回

博多華丸・大吉 地味ささえも武器に……“九州芸人”の象徴的コンビが「二度売れた」理由とは

 大吉は、文化祭のときに焼却炉でゴミを燃やす仕事に没頭していたため、「焼却炉の魔術師」というあだ名が付けられたというエピソードを披露。「焼却炉の魔術師」は、この年の「アメトーーク!流行語大賞」に選出された。徹底的に地味で目立たないという大吉のキャラクターの魅力が、このときにようやく開花した。

 これ以降、彼らはピンでもコンビでもバラエティ番組に通用する戦力として少しずつ認められていった。11年には『THE MANZAI』で決勝進出。博多弁漫才師としての確かな実力を見せつけた。

 タモリ、内村光良を筆頭に、九州出身の芸人は今までにも大勢いた。だが、九州で確固たる地位を築いてから、ローカル色の強い芸風を貫いて全国区で成功を収めた芸人は今までいなかった。

 博多ラーメンのとんこつスープのように、濃厚でこってりした芸風の華丸。辛子明太子のように、ピリッと辛口でクールな目線が冴えわたる大吉。九州仕込みの2つの個性がぶつかり合うことで、博多華丸・大吉という唯一無二のコンビが誕生した。彼らは関西以外の地域から「二度売れる」という前人未到の偉業を成し遂げて、生きる伝説となった。
(文=ラリー遠田)

最終更新:2013/12/20 17:04
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