「トゥース」は世界の共通語! 「春日の部族滞在記」に見る、オードリー春日の生きる才能
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最初は一撃で激痛に耐え切れずうずくまっていた春日だったが、何本ものミミズ腫れを作りながら練習を繰り返し、いざ本番へ。
「とにかく勝ちます、ただそれだけ」
と全裸になってドンガに挑む春日は、どこか神々しい雰囲気すら漂わせていた。
一度は敗れたものの、再び立ち上がった春日は相手の膝に棒をクリーンヒットさせ、降伏させた。そして勝利の雄叫びを上げる。「怖かったぁ~!」と言いながら。
抜群の身体能力でその部族の得意分野を会得し、地元部族に勝るとも劣らない姿を見せる春日は確かにスゴい。しかし、何よりスゴいのは、実はそこではない。それは部族の子どもたちを見ればよく分かる。春日はほんの短い期間で、子どもたちを虜にしてしまう。異物感丸出しなのに、妙に馴染んでしまう。子どもたちは春日と一緒になって「トゥース!」と指を天に指し、「アパー!」とおどけ、「カスカスダンス」を踊る。気づけば春日を見て、自然とみんな笑っている。周りすべてを笑顔に変えてしまうのだ。
相方の若林は、春日を「生きるセンス」「生きる才能」がスゴいと称する。多くの人は、自分の不幸や不満に目が行きがちだ。しかし、春日は違う。春日は売れる前からずっと幸せだった。風呂なしアパートで貧乏暮らしをしていても、春日はずっと楽しそうだったという。それは大きな不安や不幸よりも、目の前の「アイスがおいしい」「オムライスのおにぎりが50円になっててうれしかった」などという小さな幸せをつなげて、そちらのほうばかりを感じているからだ。
「春日が子どもに人気があるのは、見た目にインパクトがあるからだと漠然と思っていた。でも、見た目は関係なかった」と若林は分析する。
「春日という男は自分に自信があり余裕がある。子どもたちはそれを感じとって春日に集まっているのではないか」(『社会人大学人見知り学部 卒業見込』/メディアファクトリー)
どんな過酷な状況でも小さな幸せをつなげ、自信満々に日々を楽しむ春日。その幸福感が周りに伝染していき、みんなを笑顔にする。それこそが“春日力”だ。
村から旅立つ春日は帰り際、一度振り返り「トゥース!」と声を上げた。すると、村人たちは一斉に「トゥース!」と返すのだった。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
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