「トゥース」は世界の共通語! 「春日の部族滞在記」に見る、オードリー春日の生きる才能
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「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。
「サムライの国から来た男だから負けるわけにはいかないですよ、チャンバラで」
『ネプ&イモトの世界番付』(日本テレビ系)の「オードリー春日の部族滞在記」で春日俊彰は、エチオピアのスルマ族に伝わる「ドンガ」という戦いを前に、自信満々にそう言い放った。
「部族滞在記」は、得意分野を「海外と水中」と言い切る春日の真骨頂が見られる企画だ。春日が世界各地に住む部族の村を訪れ、その生活を体験するという、いわばありふれた企画。しかし、春日がそれをやると、ただの過酷な海外ロケとは明らかに違うものになるから不思議だ。なんというか、その苛酷さに似合わず、春日がただただ楽しそうなのだ。企画開始当初こそ、スタジオの芸人たちに「大丈夫なのか?」などとイジられていたが、ひとたびVTRが流れると称賛せざるを得ないスゴさを見せつけ、いまや番組屈指の人気コーナーとなった。
これまでも、「陸には悪魔がいる」と信じる海の部族・パジャウ族とサメの生息する海で潜水対決をしたり、トーライ族と共に上半身裸になってムチで打たれたり、ハマル族の成人の儀式である牛の上を走る「牛跳び」に挑戦したり、素っ裸になって蜂の巣のまっただ中にハチミツを取りに行ったり、バイリン族と火の中を歩いたり、“戦いの部族”ズールー族の絶対王者と木の棒と盾だけを使ったイズンドゥクという伝統武術で戦ったりと、体を張ったさまざまな過酷な挑戦を繰り返している。そのたびに「ここで行かなかったらね、なんのために『春日』やってるかわからないからね!」などと言って立ち向かうのだ。
12月6日に放送された第8弾で訪れたのは、“乱闘の部族”スルマ族。日本から飛行機で約22時間、およそ1万キロ離れたエチオピアの山奥に住む部族。現地のエチオピア人さえも、「危険な部族」と口を揃えるほどだ。
事実、数時間かけてようやく到着すると、スルマ族の若者がカメラを武器と勘違いしてか、レンズに向けて棒で攻撃してくる始末。スルマ族は男女別々で暮らしているという。女性はデヴィニャと呼ばれる土の皿を口にはめている。下唇の下に穴を開けてつけているのだ。日本人から見ると、ギョッとしてしまう見た目だが、スルマ族にとってはこの皿の大きさや形が美しさの基準だという。実は19世紀、アフリカ大陸で若い女性が奴隷として売買された時に自らを醜く見せ自衛したことが始まりという悲しい由来を持つ風習なのだ。
そしてもうひとつ、スルマ族に伝わる伝統がある。それが「ドンガ」だ。ドンガとは敵・味方入り乱れて棒で打ち合い、相手が降参するまで殴り続け、勝者だけが真の男と認められる戦いである。これこそスルマ族が、“乱闘の部族”と呼ばれるゆえんである。
翌日に隣村との対戦があると聞いた春日は不敵に笑い、「出たいね!」と無鉄砲に言うのだった。
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