「紅白出場は歴史的事件」3分でわかる、Linked Horizonの歴史
#アニメ #紅白 #アニメ時評
■第2期スタート、そしてリンホラへ
05年には、サンホラの活動と並行して、漫画作品『リヴァイアサン』のイメージアルバム『リヴァイアサン 終末を告げし獣』をRevo名義で発表するなど、オタク業界に非常に近い立ち位置で音楽活動を展開。そして06年に、サンホラは大きな転換を迎える。Aramaryが活動の方向性の違いを理由に脱退すると、サンホラはRevoを中心としたプロジェクトとして、第2期の始動を宣言。楽曲ごとに異なるボーカリストを迎えるという、現在の活動スタイルにシフトするようになる。
そして、満を持してリリースされたアルバム『Roman』では、女性ボーカリスト4名、男性ボーカリスト1名を迎えたほか、Revo自身もメインボーカルに初挑戦。さらに、ミュージシャンも計70名が参加するという超大作となった。もともとハードロック、プログレ志向の強かったサンホラではあるが、本作ではよりその傾向を強め、楽曲、歌詞、ストーリーなどが複雑に絡み合ったハイブリッドなサウンドを構築。この時期、サンホラの楽曲をベースにした漫画も、ウルトラジャンプ(集英社)にてスタートした。
08年にリリースされたアルバム『Moira』(同)では、ゲストボーカルに宇都宮隆や岩崎良美を迎え、ギリシア神話をベースにした物語を描いた。本作は、オリコンアルバムデイリーチャートにて初の1位を記録。サンホラ最初のブレーク作となった。
10年には「初音ミク」のほか、鈴木結女、マーティ・フリードマン、YUKI(ex:Λucifer)、淳士(ex:SHIAM SHADE)らそうそうたるミュージシャンを迎えたアルバム『Märchen』を発表した後、12年にRevoはレコード会社をポニーキャニオンに移籍。同時に、リンホラとしての活動を開始した。メンバーはサンホラ同様Revoを中心に、楽曲に合わせて参加ミュージシャンを構成するという形式をとっている。その活動第1弾として、ニンテンドー3DS用ゲーム『ブレイブリーデフォルト』の楽曲制作と、そのサウンドをベースに歌モノとして再構築した楽曲を収録したシングル、アルバムをリリース。翌13年にはRevo自身がボーカルを担当する『自由への進撃』をリリースし、大ヒットを記録したのは先述の通りである。
10月19日には、サンホラとしては3年ぶりの音源として、シングル「ハロウィンと夜の物語」をリリース。歌詞の中に、新たなアルバムの物語を予感させる文言が含まれており、さらなる活動に期待がかかっている。
■大みそかは日本全国で「イェーガー!」コールが巻き起こる?
以上が、簡単ながらリンホラおよび、サンホラの歴史である。物語と歌が融合した特異なスタイルや、ハードロック、プログレッシブロック、ポップスなどの音楽ジャンルどころか、常識の枠にとらわれない参加アーティストのラインナップ。オペラを思わせる迫力のライブパフォーマンスなど、掘り下げたいトピックはまだまだある。しかし、ちょっとした紹介記事で彼らを語るには、あまりにも文字数が足らなすぎるのである。それほどにRevoの生み出す作品群は奥深く、さまざまなフックが存在しているのだ。
いずれにせよ、間違いなくいえるのは、リンホラの紅白出場は同人音楽出身のミュージシャンが国民的音楽番組(いまやこの肩書きも有名無実化しつつあるが……)に認められたという歴史的な事件である、ということだ。そんな彼らのパフォーマンスは、日本全国のお茶の間にどう受け入れられるのだろうか? それは12月31日に明らかとなる!
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